ロッテ・松川 攻守で朗希完全サポート 最年少38歳バッテリーで偉業

[ 2022年4月11日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6―0オリックス ( 2022年4月10日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>6回、3点適時二塁打を放つ松川(撮影・島崎忠彦)
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 20歳の佐々木朗が史上最年少での完全試合達成なら、大記録の際にマスクをかぶっていた捕手の18歳ももちろん最年少。合わせて38歳の若きバッテリーが新たな歴史の扉を開き、ドラフト1位の松川は笑顔でこう言った。

 「どんどんストライクを取って、打者の考える時間がなかったことが凄く良かった」。試合時間は2時間30分。小気味いいテンポに導いたのも松川の好リードがあったからだ。「分岐点だった」と振り返ったのが、4回に吉田正からフォークでプロ野球新の10者連続三振を奪った場面。初球から2球続けて120キロ台のカーブを選んで追い込んだ。「(吉田正の)思ったところ(球種)じゃなかったと思う。うまくストライクが取れたし、その後のフォークが生きた」。木村投手コーチも「今までああいう配球はなかった」とバッテリーを称賛した意表を突くリード。難敵を3連続三振と封じたことが追い風となった。

 「(ドキドキより)ワクワクの方が大きかった。全部が凄かった」と松川。イニング間には佐々木朗の元に足を運んで「打者への初球の入り方」などを何度も確認した。大記録が近づくと周囲は気を使って近づかなくなるが、2人の間にそんな遠慮はない。ほとんどサインに首を振らなかった佐々木朗も「いいリードをしてくれて、その要求に応えながら投げられた」とお立ち台で女房役を称えた。

 市和歌山時代は小園(DeNAドラフト1位)とバッテリーを組み、高卒新人捕手として史上3人目の開幕マスクをかぶった。3―0の6回2死満塁では宮城から中堅フェンスを直撃するダメ押しの3点二塁打。9回2死、代打・杉本には迷わずフォークのサインを出し、3球三振で終わらせた。「完全試合は初めて。最後は何とかパスボールだけはやめようと思っていた」。必殺フォークもこの男なら絶対に止めてくれる。若き2人の絆が生んだ完全試合だった。

 《新人捕手で完全試合マスクは史上初》高卒ルーキー捕手の松川(ロ)が佐々木朗の快挙を後押しした。完全試合でマスクをかぶった新人捕手は松川が初めて。18歳5カ月は56年の阿井利治(国鉄)、58年の和田博実(西鉄)の21歳3カ月を抜く最年少記録だ。また、佐々木朗は20歳5カ月でバッテリー合わせて38歳10カ月も58年西鉄の西村貞朗(23歳7カ月)―和田博実(21歳3カ月)を抜く最年少となった。

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