ケガに泣き続けた大阪桐蔭・小林君 星子主将が約束果たす日本一に「夏は甲子園で活躍します!」

[ 2022年4月1日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会最終日・決勝   大阪桐蔭18ー1近江 ( 2022年3月31日    甲子園 )

アルプスから試合を見守った大阪桐蔭・小林丈太君
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 【いっちーの球春胸キュン日記】大阪桐蔭の小林丈太君(3年)は、松葉づえを手にチームの優勝を見届けました。

 三重県出身の左腕は「レベルも意識も高い仲間と野球がしたい」と入学。しかし、わずか1カ月後に右足首のじん帯断裂、さらに復帰した2カ月後には肋骨骨折と約1年間、けがに泣かされ、「野球ができずつらかった」。昨春に完全復帰し、同秋の大阪大会で好投も、ハイレベルな仲間との競争は熾烈(しれつ)で、明治神宮大会はメンバー外。「選抜は絶対に入る」とこの冬に自身を追い込み、背番号17をつかみました。

 しかし…。開幕まで1週間に迫った練習試合中に右足首を骨折して「17」は幻に。両親への電話では涙が止まらず、「夏に向けて頑張れ」と励ましてくれたお母さんの声も震えていたそうです。

 そんな時です。「ちょっと話そうや」。開幕3日前、主将の星子君と二人きりでミーティング。「おまえの分も頑張るから」と一緒に泣いて、日本一を誓ってくれました。「メンバー外のおかげで」と始まった星子君の優勝インタビューに何度もうなずいた小林君。初戦はアルプス席から見た仲間の姿に「涙が出そう」と話していましたが、その悔しさは日本一が晴らしてくれました。「夏は甲子園で活躍します!」。小林君の勇姿、楽しみに待っています!

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。昨年からは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在学し野球選手の障害予防について研究中。

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