ソフトバンク小久保2軍監督が長期リハビリ始まる栗原に気持ちの持って行き方を説く

[ 2022年4月1日 22:27 ]

昨年2月の春季キャンプで、小久保ヘッドコーチ(当時)から三塁守備の指導を受ける栗原
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 栗原よ、今を受け入れて、何でも聞いて来い―。ソフトバンク小久保裕紀2軍監督(50)が1日、左膝前十字靱帯断裂と左外側半月板損傷の疑いで長期のリハビリ生活が始まる栗原陵矢外野手(25)に今後の気持ちの持って行き方を説いた。3月30日ロッテ戦の守備中に負傷した栗原は、同31日に選手登録を抹消。この日のリハビリ組調整に、松葉杖をついて顔を出した。中日戦に臨む同監督は再会はできなかったが、3月31日に電話連絡。復帰に向けての助言を送ったことを明かした。

 「昨日(31日)、連絡しましたよ。僕よりは軽いとは言っていた。“まあ、大丈夫。起こったことはしょうがない。必ずグラウンドには戻れるから頑張れ”と(伝えた)」

 小久保2軍監督自身も、現役時代の03年3月6日のオープン戦で本塁突入時のクロスプレーで右ひざ前十字靱帯断裂、外側半月板損傷などで長期離脱した。栗原とは膝の左右の違いこそあるが地道なリハビリに向かう前の気持ちは十分に分かる。だからこそ、前向きに向かうべき先を示した。

 「受け入れるしかないんです。受け入れたところからリハビリってスタートなんで。あのとき、こうしておけば、ああしておけばと思ったままのリハビリならば回復しないので。起こったことに対して、これはもう、神様からのメッセージで、このケガを通して何か自分に対して、メッセージを与えてくれているんだと取り組んだらすぐに治る」と話した。

 膝だけではない。小久保2軍監督は現役時代、けがで身体中の様々の部位を8度も手術した。そのたびに自問自答、葛藤(かっとう)を続けてきた。「何でこんな運命なんかなと思っていたが、受け入れて、これは何か学びなさいという、遠いように見えて、これが実は近道なんだと思ったら、ちゃんとグラウンドに戻れました」。

 栗原の復帰時期も、現時点では未定だ。それでも必ず1軍の舞台にカムバックできると小久保2軍監督は言う。「すべて、必然で必要だと自分で受け入れる。でないと、リハビリは進まない。戻ってきたときの(お客さんの)拍手は、1打席目の拍手よりも、すごい拍手をもらえる。まあ、リハビリのことは何でも聞いて来い!ということで」。最後にオチを付けて、教え子への今後の不安を和らげた。冗舌に、あっけらかんとしゃべっていたが、思いやりがあふれていた。

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