阪神、遥人でCS先手必勝 無類の巨人キラーが強い決意「攻めの投球で」菅野に投げ勝つ!

[ 2021年11月6日 05:30 ]

巨人戦に向け、キャッチボールで調整する高橋(撮影・平嶋 理子)
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 短期決戦は先手必勝!「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」ファーストステージが6日に開幕し、レギュラーシーズン2位だった阪神は、3位巨人を甲子園に迎え撃つ。先発が予告された高橋遥人投手(25)は今季巨人戦で2試合、計16イニング無失点と無類の強さを誇る。中15日での登板にも不安なしを強調した「Gキラー」で宿敵を圧倒し、まずはステージ突破を引き寄せる。

 宿敵との決戦の初戦に、これ以上ふさわしい投手はいない。今季の巨人戦における高橋の投球は、まさに“無双状態”だった。矢野監督から大役に指名され、普段は独特のほんわかした雰囲気を漂わせる左腕が、強い決意を口にした。

 「最初を任せられたので、受け身にならずに攻めの投球ができれば。期待も感じながらですが、いつも通り、あまり気負わずに投げていきたい」

 5日、クライマックスシリーズ(CS)開幕前日の共同会見に臨んだ巨人の原監督、坂本からも、阪神攻略のカギとしてそろってその名を挙げられた。それも当然だ。9月25日の今季初対戦では5安打13奪三振の完封勝利。10月14日の2度目の登板でも7回1安打無失点、11奪三振と圧倒した。百戦錬磨の坂本の「今年対戦しましたけど、一番すごいと思ったボールを投げていた」というコメントは、決してリップサービスではない。

 もちろん、巨人は対策を練ってきているはず。加えて左腕自身、10月21日の中日戦で左肘の違和感を訴え、以降は実戦登板から遠ざかる。中15日でのマウンド。それでも、早い段階からこの初戦に照準を合わせ、逆算して調整してきた。底知れぬポテンシャルを発揮できる態勢は整った。

 「自分なりにこれが一番だと思ったことをやってきましたし、それはいつも意識してやっていることなので、いい状態なのかなと思います」

 具体的なテーマに挙げたのが「低めに投げきる」「ストライク先行」「回の先頭を抑える」の3点。自分のペースでさえ投げられれば、どんな相手でも抑えられる力は証明済みだ。だから矢野監督からも改めて前日会見で「本当に期待の投手ですし、少ない登板の中でも完封含む素晴らしい投球をしてくれています。まずは高橋遥人に託したい」と大きな期待を寄せられた。

 過去にプレーオフ、CSファーストSの第1戦に勝ったチームの突破率は82・8%。この日は甲子園でショートダッシュなどで調整した左腕には、ポストシーズン全体の流れをつくる役割も託された。相手は日本のエース・菅野。いずれはそう呼ばれるかもしれない大器が、真っ向勝負を挑む。(山添 晴治)

 【突破率82.8%】04年以降のプレーオフ、CSファーストSで第1戦に勝った過去29チームのうち、24チームがファイナルSに進出しており突破率は82.8%。阪神のファーストS初戦勝利は3度あり、14年(○→△=突破)、17年(○→●●=敗退)、19年(○→●○=突破)。突破率は66.7%。

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