阪神の「痛恨」継投に潜んだ事情 岩崎使えず、加治屋、小林が炎上 矢野監督「1年間長いんで」

[ 2021年4月3日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3ー6中日 ( 2021年4月3日    京セラドーム大阪 )

<神・中>藤浪の交代を告げる矢野監督 (撮影・成瀬 徹)  
Photo By スポニチ

 地元での今季初白星は、スルリと逃げていった。2点リードの7回は2番手の岩貞がパーフェクトに抑えて勝利のゴールへと加速。しかし優勢ムードは8回に一変した。矢野監督が3番手として送り出した加治屋が、期待に応えられなかった。

 「何とか1イニングいってくれるだろうというか。任したところでね。四球を出したくないというのが浮いたのかなというのもある。これは、受け止めてやっていくしかない」

 指揮官は、結果として裏目に出た継投を悔やんだ。1死から平田に四球を与え、京田には中前打を浴びて二、三塁。続く木下拓への9球目だった。高めに浮いたフォークをはじき返された一打は、左中間への2点適時二塁打に姿を変えた。同点に追いつかれた直後には小林を投入したが、中日の攻勢を食い止めることはできない。2死一、二塁から大島に左前適時打を浴び、敗色が濃くなった。そして1点を追う9回にも5番手・小野が2点を失い、万事休した。

 「スグル(岩崎)がちょっと使えない感じやったんで。乗り切りたかったというところやけど」。試合後、指揮官は舞台裏を明かした。この日は試合前の時点から、岩崎を登板させない方針を固めていた。「1年間、長いんで」。具体的な理由は明かさなかったが、ケガではないもよう。前日1日の広島戦では1回無失点ながら2安打を浴びるなど、本調子ではない様子だった。そのため連投やコンディション面を考慮した判断とみられる。

 「どうつないでいくかというのは、チームにとっても俺にとっても課題」。中継ぎ陣の崩壊で、手痛い1敗を喫した。ただ、自慢の投手陣であることに変わりはない。矢野阪神には、接戦を勝ちきる実力があるはずだ。 (山本 浩之)

 <2日の矢野監督語録>

 ▼藤浪は途中からセットポジション それはマウンドの中でね、いろいろ感じることもあるし、そうやってゲームの中でやっていくということはシーズンの中でも、これからも出てくる。そういうのが引き出しになったり自信になったりすると思うので。

 ▼藤浪、近本は好材料 もちろん、そういういい材料もあるけど、まあ、だからこそ勝ちたかったなというところはある。

 ▼加治屋に期待も カジで何とか1イニングいってくれるだろうというか。任した。球数増えて、四球を出したくないというのが(球が)浮いたのかなというのもあるし。これは受け止めてやっていくしかないし。そういう競争のところにいる選手は多いんでね。

続きを表示

2021年4月3日のニュース