マリナーズ・雄星 初実戦で真価証明!8人相手に4奪三振

[ 2021年2月27日 05:30 ]

菊池雄星(AP)
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 マリナーズの菊池雄星投手(29)が25日(日本時間26日)、今キャンプで初めて実戦形式で打者に投げる「ライブBP」に登板。打者延べ8人に投げ、無安打1四球で4三振を奪った。制球を重視した新フォームでも、直球の球速は96マイル(約154キロ)を計測。勝負のメジャー3年目へ、圧巻の仕上がり具合を見せた。

 中堅にはイチロー球団会長付特別補佐兼インストラクターが守備に就き、バックネット裏からは岩隈久志特命コーチが見守った。菊池が今キャンプ初めて実戦形式に登板。右足を一度止め、反動を使わずに投げるシンプルな新しい投球フォームで37球を投じた。

 「初日にしては凄くいい実戦だった。(球種は)全部良かった。意図のある球を投げられた」。この日は報道陣との対面取材が実現し、充実感が表情からにじみ出た。昨季新人王ルイス、主砲ハニガー、ラレーの右打者延べ8人に対し、無安打1四球4奪三振。ストライク率は63%で、直球は何度も96マイルを計測した。

 「今までは力強くと意識していたが、制球にフォーカスしないと、と昨年感じた。そこを重視すると、フォームで削らないといけないところがあった」。体の反動を使う以前より、体幹とバランスを意識。左肘の位置は下がり「一番気持ち良く、腕の振りやすいところを探してきた」という。完全習得を目指すスプリットで2奪三振。岩隈特命コーチは「ストレートに力があり、スプリットも良かった。ブルペンでやってきたことが出せていた」と背番号18を受け継ぐ後輩を評価した。

 過去2年は力を出し切れず、不本意な成績に終わった。出力よりもバランスや制球を重視してきた中で、積み重ねてきた手応え。「ブルペンで96、97マイル(約156キロ)はコンスタントに出ている。スピードを忘れたことによって、結果的についてくるのなら、当然いい」。真価が問われるメジャー3年目のスタイルが定まった。(ピオリア・笹田幸嗣通信員)

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2021年2月27日のニュース