明大40度目V 7点差大逆転 最後はエース森下が締めた

[ 2019年5月27日 05:30 ]

東京六大学野球 第7週第2日   明大8―7法大 ( 2019年5月26日    神宮 )

9回から救援し最後を無失点で締めたエース・森下(中)は蓑尾(右)と抱き合って喜ぶ。左は喜多(撮影・村上 大輔)
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 明大が5季ぶり40度目のリーグ制覇を果たした。法大との2回戦で最大7点差を逆転。9回は今秋ドラフト1位候補のエース・森下暢仁投手(4年)が救援登板し、3者凡退で締めた。勝ち点4で並ばれても他校を勝率で上回るため、優勝が決定。明大は東京六大学連盟代表として、3年ぶり18度目となる全日本大学選手権(6月10日開幕、神宮ほか)に出場する。

 エースは9球に全てを込めた。1点リードの9回。救援したエース森下は最速149キロの直球を軸に2人を内野ゴロに打ち取った。最後はカットボールで空振り三振。最高の笑みを浮かべ、仲間と抱き合った。1年だった16年秋以来の頂点。主将は「優勝を知るのは僕らの代だけ。後輩に優勝を喜びを味わってほしいという思いで一丸になった。本当に良かった」と喜んだ。

 2度の苦難を乗り越えた。立大との開幕戦では6回4失点で黒星を喫した。試合後、悔し涙を流し、ナインに頭を下げた。「次はしっかり投げるので3回戦で投げさせてください」。1勝1敗に持ち込み、森下は3回戦で1失点完投。勝ち点を挙げ、勢いに乗った。

 そして前日の法大1回戦。完封ペースの8回に同点3ランを浴び、引き分けで優勝を持ち越した。寮では「イライラして何も食べられなかった」という。そんな姿にナインは「暢仁(森下)を優勝投手にしよう」と一丸となり、初回に6点を失っても諦めなかった。

 善波達也監督は就任した08年の全日本大学選手権・東海大戦で6―0から逆転された試合を思い出した。「(当時の東海大監督の)横井さんがあの時、“まず2点取れ”と言ったらしくて。だからまず2点取れと」。4回に2点を返すと、毎回得点で最大7点差を逆転。エースに雪辱の機会が訪れる。「昨日はふがいない姿を見せた。絶対優勝すると臨んだ」と仁王立ちした。

 かつて「御大」こと名将の故島岡吉郎監督の干支(えと)にちなんでユニホームの左袖につけられた猪のワッペン。亥(い)年の今年、30年ぶりに伝統のワッペンを復活させ、優勝を果たした。善波監督は「空の上から御大が喜んでくれているでしょう」と神宮の空を見上げた。 (松井 いつき)

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2019年5月27日のニュース