マエケン 復帰登板は5回3失点も大量援護に助けられ6勝目 日米通算140勝

[ 2019年5月27日 17:01 ]

ナ・リーグ   ドジャース11―7パイレーツ ( 2019年5月27日    ピッツバーグ )

<パイレーツ・ドジャース>力投するドジャース先発の前田(AP)
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 左内転筋打撲で負傷者リスト(IL)に入っていたドジャースの前田健太投手(31)が復帰。2本塁打を浴び5回3失点も、チームの大量援護に助けられ、6勝目(2敗)を挙げた。

 リーグトップの同僚・柳賢振らの7勝に、あと一つと迫るナ・リーグ4位タイ。日米通算では140勝目となった。

 1点リードの2回無死一塁。ことごとく変化球が外れ3―0となったカウントで、前田が「打ってこない」と89マイル(約143キロ)の真っすぐでストライクを取りにいくと、5番レイノルズがフルスイング。打球は右翼に高々と上がり、逆転2ランとなった。

 「(普通)打ってこないでしょう。走者がいなかったら仕方ないけど、無死一塁でまさか。でも打ってくると分かっていても、ストライクを投げるしかない。3ボールにしたのが悪い。あのあたりは切り替えるしかない」

 引きずらず3、4回を無失点に抑えたことで、5回に味方が3点を取って再逆転。6回にも一挙6点もの援護をもらい勝ちが付いた。
 好成績のキーワードは気持ちの切り替えだ。11日前のパドレス戦、6回2/3を無失点、12奪三振の快投をみせた。2試合連続無失点と絶好調だったのに、自打球が当たっていたことで左内転筋打撲でILに入れられ、先発登板を1回飛ばされた。オフが多く日程が緩やかだったチーム事情ゆえでもあった。

 「プラスに捉えるしかない。そうなったらそうなったで、うまく疲れを取るしかない。僕としては休みたいとかはないし、ずっと投げられるのがベスト。でも起こったことをプラスに捉えて、良い休養に当てるだけです」

 22日に敵地タンパでブルペン入り、通常の3倍以上の50球を投げる工夫をした。

 「体が軽くなりすぎないように、しっかり張りをつくるのは意識した。ブルペンもいつもより相当強めに投げ、トレーナーに(打席に)立ってもらいました。凄く難しいですけど、それなりにうまく調整できました」

 プラスに捉えるというが、プラスになった部分はあったのかと問われると、笑顔を作って「まあ多分。いい感覚を失わない努力をしながら、疲労を抜くことができた。感覚的にも持続できている感じはある。そこは良かった」と振り返った。

 2本塁打は喫したが、他の3安打は良い当たりではなかった。前回パドレス戦で14個空振りを奪った宝刀スライダーで、この日も9つの空振り。今季の課題だった四球についても、2試合連続無四球とした。

 日本で8年間で97勝を挙げ、この日の勝利でメジャー4年目で43勝。日米通算140勝となった。「(広島の)入団会見で200勝したいと言ったので、そこまでは頑張りたい。勝つ難しさも経験しながら、ここまで来ている。今はたくさんの援護を受けながら勝てているので、1勝のありがたみは忘れず、しっかり責任は果たしたい。(200勝の)目標はまだまだ先なので。一つ一つ積み上げていきたい」と話した。(奥田秀樹通信員)

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2019年5月27日のニュース