ファンにもメディアにも愛される日本ハム・杉谷の魅力とは

[ 2019年5月27日 09:30 ]

23日の楽天戦の6回2死二塁、2点本塁打を放った杉谷を再度サイレント・トリートメントで迎えるベンチの選手ら(撮影・高橋茂夫)
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 両打ちで内外野を守れ、後輩からもいじられまくるムードメーカー。プロ野球ファンならここまで言えばピンとくるだろう。日本ハムの杉谷拳士内野手(28)だ。テレビ番組にも出演経験が豊富で、お立ち台などでの軽妙なトークも売り。1試合で左右両打席で本塁打を記録した23日の楽天戦で、メディアへの対応能力の高さを再確認した。

 杉谷は5回に左腕の辛島から右打席で今季1号を左越えに放ち、6回は2番手の右腕・今野から左打席で2打席連続弾を右翼席に運んだ。「1試合で左右両打席での本塁打」は珍しい記録であることは察しがつく。記録を調べるとチームでは07年のセギノール以来、12年ぶりであることが判明。すぐに記者席のあちらこちらで「スギノール」や「スギヤール」など、紙面の見出しとなりそうなワードが飛び交った。

 そんな矢先、球団広報から試合中の本人のコメントが配信された。そこには「セギノール以来ですよね。これからはスギノールと呼んでください」というコメントが。試合後にセギノールについての質問をぶつけて「スギノール」という見出しを立てようと思っていただけに、まるでこちらの狙いや希望を見透かしたようなコメントだった。

 2本塁打ともにダイヤモンドを一周してベンチに戻るとナイン、スタッフからハイタッチを無視された。メジャーでは知らんぷりの後に一転して祝福するため「サイレント・トリートメント」と表現されるが、杉谷の場合は一切の祝福がない。先発勝利をマークした杉浦とともに上がったお立ち台では「あれはサイレント・サイレントで、ただの無視ですよね」と話してファンを笑わせた。

 お立ち台に上がった選手は再びベンチ裏で報道陣の囲み取材を受ける。2人の場合は報道陣が二手に分かれるが、今回は全員が杉浦を囲んだ。隣にポツンとたたずむ杉谷は特に何も言わず無表情。しばらくして何人かが杉谷の取材に回ったが「え?普通に順番だと思って待ってました」。担当記者らによる「サイレント・トリートメント」は失敗に終わったが、常日頃からメディアへの協力を惜しまない男の囲み取材は、笑いが絶えることなく10分以上も続いた。(記者コラム・山田 忠範)

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