阪神「長距離砲」こそが理想の助っ人 補強ポイントずれ…指揮官も誤算吐露

[ 2017年10月22日 09:00 ]

キャンベル(右)とロジャース
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 【金本阪神2年目の検証(4)】今季の猛虎打線に欠けていたパーツは明らかだった。ひと振りで局面を変えられる大砲の不在。金本監督は18日のシーズン終了のオーナー報告で「言っていいのかわからないですけど」と、球団フロントへの配慮を見せながらも今季の誤算を口にした。

 「外国人の打者ですかね。ほぼ日本人選手、国産で戦ってきましたから。もう少し打ってくれたらなというのが誤算ですね」

 チーム最多本塁打は中谷の20本。ライバル球団を見れば、35発で本塁打王に輝いた中日・ゲレーロを筆頭に、ヤクルトのバレンティンが32本、DeNA・ロペスが30本、広島のエルドレッドが27本と外国人勢が主砲となった。巨人のマギーは本塁打こそ18本ながら、打率・315はリーグ2位、48二塁打はセ・リーグ新記録と、助っ人の役割を十分に果たした。

 一方の阪神は、昨季のヘイグと入れ替わりで入団したキャンベルが左手首けんしょう炎で出遅れ開幕2軍スタート。4月25日に1軍デビューを果たしたが6月7日に降格すると再昇格することはなかった。21試合の出場で本塁打はわずか1本。打率・191、5打点に終わった。7月に補強したロジャースも40試合で5本塁打に終わった。ただし、大砲を獲得できなかったのは誤算でも、彼らが残した成績自体は誤算とは言えない側面がある。キャンベルもロジャースも獲得前からの評価が「本塁打を量産するタイプでないが広角に打てる好打者」。もし、2人をシーズン通して使っていれば打率3割、15本塁打程度の成績は残せたかもしれない。問題はチームの補強ポイントと合致しなかったこと。それが分かっていながら、長距離砲を獲れなかったというところにある。

 ゲレーロや楽天で26本塁打したペゲーロ、シーズン途中入団ながら82試合で20本塁打を記録したオリックス・マレーロらは、以前から阪神の補強リストにも名前が挙がっていた選手だ。獲得に至らなかった理由はさまざまながら、結果的に他球団で活躍されている事実は見過ごせない。

 幸い、メッセンジャー、マテオ、ドリスら投手陣は抜群の働きを見せた。3人が来季もフル回転するなら、外国人枠を考えても野手は不動の主砲となる選手が一人いればいい。獲れなかった場合の次善の策としてヘイグやキャンベルのようなタイプの選手を補強しても同じことの繰り返しとなる。四藤慶一郎球団社長はオーナー報告後に「やっぱり長打力のある大砲候補。絞り込みをやっているところまで来ている」と明かし、メジャー5年間で71本塁打し、韓国プロ野球でも今季37本塁打するなど2年続けて打率3割、30本塁打、100打点以上を記録したウィリン・ロザリオ内野手(ハンファ)を最有力に獲得を目指している。

 この2年間の打線を見れば補強ポイントは明白。“これ”と見初めた大砲には、少々の出血覚悟の上で全力でアタックする姿勢が球団には求められる。 (山添 晴治)

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