楽天・嶋、銀次 豪雨被害の岩泉町訪問で誓った「もう一度優勝を」

[ 2016年12月7日 10:30 ]

岩泉町で土砂が流入し、フェンスがなぎ倒された球場を見て回る嶋と銀次
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 「百聞は一見にしかず」だった。今月1日、楽天の嶋と銀次が岩手県岩泉町を訪問した。今年8月に発生した台風10号による豪雨で甚大な被害が発生した町である。

 盛岡駅から車で約2時間。岩泉町に近づくにつれて被害の大きさを実感した。川縁には多数の流木。川沿いの道路も修復工事のため、片側交互通行の場所にたびたび出くわした。風光明媚な町が一変していた。

 2人が言葉を失ったのが「楽天イーグルス岩泉球場」を訪れた時だ。すぐそばを流れる小本川の増水で浸水。グラウンドには大量の土砂が流れ込み、外野フェンスはなぎ倒された。野球場とは思えない惨状だった。10月に行われた岩手国体の軟式野球競技の会場予定地だったが、変更せざるを得なくなった。岩手出身の銀次は「小学生の時、ここで県大会で優勝した」と寂しそうに思い出を語った。嶋も08年に2軍戦で訪れたことがあり「全く別のもの。被害は想像以上」とつぶやいた。

 この球場から歩いて5分もかからないグループホーム「楽ん楽ん」では入居者9人が犠牲に。隣にある道の駅「いわいずみ」も被害を受け、休館している。国の天然記念物「龍泉洞」も増水のため閉洞中。3カ月以上たってなお、被害の深刻さが伝わってくる。

 2人は岩泉小、避難所も訪れ、子どもたちやお年寄りを励ました。「元気、勇気を与えられたら」と銀次。嶋も「前を向いて全力で進んでほしい」と願った。

 「百聞は一見にしかず」には続きの言葉があると聞いた。「百見は一考にしかず」、「百考は一行にしかず」――。たくさん見ても考えなければ意味がない。いくら考えても行動しないと意味がない。つまり、自分の目で見て考え、行動することが大事ということだ。

 嶋は「東日本大震災の時もそうだったが、実際に現場に行ってみないと分からない。どういうことが起こったか目で見て感じ、何ができるか考えたい」と話した。そして「一番はプレーで活躍して楽天がもう一度優勝すれば、東北の方も喜んでくれる。それを胸に刻んで戦う」と続けた。まさに「百聞は一見にしかず」の故事どおりである。

 東北の人々に夢や希望、感動を与えた13年の球団初の日本一。あの再現を被災地は待ち望んでいる。(記者コラム・徳原 麗奈)

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