【野村謙二郎の視点】勢い続く広島 今の状態なら“いい答え”期待できる

[ 2016年7月20日 08:30 ]

<広・中>4回無死一、二塁、右越えに3点本塁打を放つ田中

セ・リーグ 広島11-3中日

(7月19日 マツダ)
 今日一番大きかったのは、田中のバッティングである。好調な打線にあって一人乗り遅れていたが、4安打の固め打ちで4回には試合を決める3ランも放った。チームの勝利に貢献して、気持ち的にも楽になるだろう。

 私にも経験があるが、打てなくなるとボールを見ようとして、バットを止めて待つ。すると、振り出しのタイミングが遅れる。田中も自分のタイミングが取れなくなっていた。いい時の感覚を取り戻したら、もう一度、乗っていけると思う。

 新井は今、凄く状態がいい。逆方向へ大きいのも打てている。前夜のサヨナラ弾、今日の3ランともに右翼席へ運んだ。日替わりと言ってはいけないが、連夜のサヨナラアーチで売り出した鈴木も3ランを放った。

 球宴をはさんでの分岐点となる中日戦で勢いが続いていることを実証した。選手が“一戦一戦”と口にするように、気持ちも緩んでいない。ベテラン、中堅、若手が力を合わせて結果を出している。このまま行くとは言い切れないが、今の状態で野球をしていけば“いい答え”が期待できる。(スポニチ本紙評論家)

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2016年7月20日のニュース