ゴメス外して原口一塁も!金本監督「起用法考える」

[ 2016年7月20日 06:26 ]

<神・巨>5回2死、金本監督は中越えソロの原口(左)を出迎える

セ・リーグ 阪神1-6巨人

(7月19日 甲子園)
 甲子園が泣いてるで。阪神は本拠地での巨人戦に敗れて球宴後は2連敗スタート。今季の甲子園G戦は6戦で1分け5敗となり、借金も最多タイの12に膨らんだ。金本知憲監督(48)はこの日も3三振を喫して途中交代させた不振のゴメスのスタメン外しをついに示唆。「それ(今後の起用法)は考えます」。一向に得点力不足が解消されない超変革打線に、大手術をする時がきそうだ。

 勝敗の興味が薄れた7回表、甲子園のスタンドにパラパラと空席が目立ち始めた。反撃ムードがほとんど見られない1―6のスコアなら仕方がないか。そして象徴的なシーンも…。6回の打席で3打席連続三振を喫していたゴメスを、金本監督はベンチに下げた。

 「まったく(上がり目が)見えない。バットに当たらない…」

 2回先頭の打席では内角138キロ直球に反応できずに見逃し三振。4回1死一塁では低めの変化球に3度空振り。6回1死からも最後は低めスライダーにバットは空を切っていた。3打席で計12球のうち、6度の空振り。しかもほとんどがボール球で、当たらないのは必然の結果だ。

 「やっぱりバッターも駆け引きしないと。ただ、漠然と甘い球だけを拾おうとして。何回も口酸っぱく言っているんだけど。なかなか全部の球を打てるわけはない」

 ゴメスの個人名こそ挙げなかったものの、誰を刺しているかは想像に難くない。とはいえ3番江越、4番福留も音無し。クリーンアップ3人で無安打では1得点もやむなしで、内海には07年9月19日の対戦で喫した13三振に次ぐ11三振を食らった。金本監督は当然、打線の大幅改造、特にゴメスのスタメン外しを示唆した。

 「それ(今後の起用法)は考えますよ」

 敗戦後には打順の組み替えに加えてゴメスのスタメン落ちの可能性を示唆した。ベンチスタートとなれば6月20日のオリックス戦(甲子園)以来で、今季すでに3度ある。その場合、この日も唯一の得点となったソロ本塁打を放った原口を一塁で先発出場させる公算が高い。

 実は試合前の練習では原口に一塁守備に就かせている。6月20日のオリックス戦ではすでに一度、不振のゴメスに代わって一塁で先発出場しており0―0の8回に決勝2ランを放ってもいる。昨季、2軍のゲームでは一塁で出場を続けており、経験値が決して低いわけではない。

 本職の捕手としてはここ10試合で、わずか2試合の先発出場。捕手としての守備の不安はあるものの、一方で4打席に立たせないともったいない打力の持ち主。早ければきょう20日の巨人戦にも実行する可能性がある。14年に打点王のタイトルを獲った助っ人大砲を外す起爆剤を投入するのか―。金本監督の決断が迫る。(山本 浩之)

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2016年7月20日のニュース