広島・野村 セ単独トップ7勝 最速143キロで勝つ投球術

[ 2016年6月10日 07:50 ]

<日・広>7勝目を挙げた広島先発・野村

交流戦 広島4―2日本ハム

(6月9日 札幌D)
 3回。先頭・大野の強烈なライナーが、広島・野村の右脇腹付近を直撃した。痛そうに顔をゆがめた右腕は、治療のためにベンチに戻る。ただ、マウンド上で表情を変えたのはこの時だけだった。

 「(直撃しても)投げられたし、試合を任された以上は投げたかった」。淡々と、丁寧に。自身のペースを乱さず、相手打線を6回3安打1四球で無失点に封じた。

 「幅広くストライクゾーンを使えた」。17試合連続安打中だった大谷には、4回に四球こそ与えたが2打数ノーヒット。3打席で計16球を投じ、カーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボール、シュートと色とりどりの球種をコーナーに投げ分けた。その大谷が日本歴代最速の163キロを誇るのに対し、野村のこの日の最速は143キロ。20キロもの差があるが、意に介してはいない。

 「もちろん球速は武器。163キロは凄いですよ。でも、投手にはいろいろなタイプがある。人が一人一人違うように、野球選手も違うんです」。いかに打たせて取るか。アウトを奪う設計図をどう描くか。この日も奪三振は4。シーズン35奪三振は、規定投球回に到達しているセ・リーグの投手で2番目に少ない。それでも、リーグ単独トップの7勝目。「(球速とは)違うところでも勝負できる」。5年目の26歳は、打者との駆け引きで打ち取ることを誇りにしている。

 チームは札幌ドームでの日本ハム戦の連敗を6でストップ。今季の交流戦で初のカード勝ち越しも決めた。「チームが上位にいる中で、少しでも貢献していることが喜びです」。7勝目について聞かれると、野村は「まだ前半戦なので」と照れ笑いを浮かべた。6回での降板は、今後への影響を配慮されてのもの。それでも、勝利の喜びで脇腹の痛みは吹き飛んでいたに違いない。

 ▼広島・鈴木(2試合連続の先制打を含む2安打3打点)真っすぐが速いので思い切って(上から)つぶしていこうと。転がせば何とかなると思った。

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