楽天オコエ 初V犠飛 バスケ代表入り妹から刺激「負けないように」

[ 2016年6月10日 05:30 ]

<楽・ヤ>5回無死一、三塁、オコエが勝ち越しの右犠飛を放つ

交流戦 楽天3―2ヤクルト

(6月9日 コボスタ宮城)
 楽天のドラフト1位ルーキー、オコエ瑠偉外野手(18)が9日、ヤクルト戦で球団の高卒新人では初の勝利打点をマークした。「9番・中堅」で先発出場し、5回に勝ち越しの右犠飛。2打数無安打ながら、勝負どころではきっちりと仕事した。今季の12球団の高卒新人の中でもV打点は初だ。チームは今季2度目の2カード連続勝ち越し。最下位脱出へ調子を上げてきたチームを新人がさらに勢いづけた。

 発射した角度は低かった。それでもオコエの未来を象徴するかのように打球は伸びた。高卒新人で球団史上初の決勝打となる犠飛。「あの場面では最低限の打撃ができて良かったです」。そのコメントも18歳とは思えないほど堂々としていた。

 精神的な成長。5回に新人捕手の足立の適時打で同点とし、なお無死一、三塁で打順が巡ってきた。2ボール1ストライクと打者有利のカウントで「引っ張りたかった」という欲を抑えた。投じられたのは138キロの内寄りのシュート。左方向にフルスイングすることなく手元まで引き付けた。最短距離でバットを出してミート。右犠飛には十分な飛距離を出し、三塁走者が生還した。

 技術的な成長。今季は高卒新人野手で球団史上初となる開幕1軍も、安打を記録できず4月下旬に2軍に落ちた。叩きつける意識が強く、上から振り下ろすようなスイング軌道でゴロの凡打が多かった。2軍ではトップの位置を下げ、地面と平行のレベルスイングを意識。今月上旬にスイング軌道を測定すると、地面に対して9度になっていた。バットが少し下から出て、最も長打が出やすいとされる角度だ。5月29日に1軍再昇格し、プロ初安打を放った同31日の阪神戦(コボスタ宮城)からスタメンに定着している。7日のヤクルト戦(郡山)でも右中間への低いライナーが伸びてプロ初となる三塁打を記録。この日の犠飛にもつながった。

 チームは5月までは投打でどん底の状況だったが、オコエの活躍に呼応するように交流戦に入って復調気配。これで2カード連続で勝ち越しを決めた。5回の中堅守備でも大引のライナーを好捕したオコエについて梨田監督は「守備も良かったし、犠飛もいい打点になったね」と目を細めた。

 励みもあった。この日、日本バスケットボール協会は今月下旬にスペインで開催されるU―17(17歳以下)女子世界選手権に出場する日本代表を発表。都内の明星学園に通う妹の桃仁花(もにか)も選ばれた。「負けないように頑張ります」とオコエ。18歳は周囲の予想をはるかに上回るスピードで成長を続ける。 (山田 忠範)

 ▼楽天・礒部打撃コーチ(5回に決勝打となる犠飛を放ったオコエについて)打席の前には配球とか心構えを伝えた。ゾーンを上げて打たせた。

 ≪高校出はオコエが初≫オコエ(楽)が5回にプロ初の犠飛で同じく初の勝利打点を挙げた。新人の勝利打点は今季8人目で、高校出はオコエが初。また、高卒新人の勝利打点は昨年9月23日ソフトバンク戦の浅間(日)以来になるが、楽天では創設12年目で初の記録になった。なお、チームでは同じ1年目の茂木も勝利打点を3試合でマーク。新人の合計4V打は、阪神、DeNAの各3V打を上回る今季両リーグ最多とルーキーの健闘が光っている。

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