石井 爆笑引退会見 第2の人生は吉本で会社員「スポーツ推薦で」

[ 2013年9月25日 06:00 ]

引退会見で「石井節」がさく裂し、報道陣を笑わせる石井

 吉本興業に入社しまーす。日米通算182勝を挙げた西武の石井一久投手(40)が24日、埼玉県所沢市内の球団事務所で記者会見し、今季限りでの現役引退を正式に表明した。石井らしく何度も笑いを誘った会見では、来年から老舗芸能会社の吉本興業に契約社員として入社すると仰天発言。球界屈指の左腕は、不惑を迎えての華麗?なる転身で第2の人生をスタートさせる。

 涙はない。それどころか、笑いをもたらした。引退後の活動に質問が及んだ時だ。一つは野球解説者として野球に携わること。石井は「それが50%」と言った後、何食わぬ顔でこう続けた。

 「あと50%は吉本興業に入ることにしました。高卒採用があるので、契約社員で入ります。4月1日の入社式も出て、野球だけじゃなく一般教養もしっかり学びたい」

 選手としてマネジメント契約を結んできた吉本興業については、昨年1月にも「中途採用を目指します」と発言。冗談ではなく、本音だった。現役引退の決断を機に、来年4月1日に他の新入社員と入社式に臨むことを決めたのだ。すでに同社の幹部との面接を終え、入社は内定。「社会人のスタート。(大卒の)一般の方から18年ぐらい遅れるので、しっかり学んでいきたい」。何ともフレッシュな言葉だった。

 職場の希望も遠慮なく口にした。「僕的には広報部に入りたい。でも入れてもらえるか分からない。スポーツ推薦で入るので」。吉本興業が、どのような反応を示しているのかと問われると「スポーツ推薦だからいいんじゃないかという話を聞いている」と、実際にありもしない採用枠を再度持ち出して笑わせた。

 高卒22年目の今季は年俸1億9000万円だった左腕が、一般企業の契約社員へ。ちなみに同社ホームページでは、高卒で正社員として入社する場合の初任給は基本給15万9700円に諸手当が付くと説明している。

 思い出にメジャー初登板とバリー・ボンズとの対戦を挙げたが、現役生活に未練はない。「取り返せるわけじゃないのでグチグチ考えるより忘れちゃった方がいい」。残り18勝と迫っていた日米通算200勝も「全く興味ない。あまりそこに価値を置いていない」と無関心で「向上心を持った多くの選手と楽しく、知り合いになれたことが一番の思い出だし、宝物です」と笑った。

 奔放さも魅力だった左腕は「野球選手として甘やかされてきたので、自分を叱ってくれる人もいた方がいい。会社の仕組みも知りたい。学んで悪いことはない。満足して人生のセカンドステージを迎える」。石井節全開で新たなステージに向かう。

 ◆石井 一久(いしい・かずひさ)1973年(昭48)9月9日、千葉県出身の40歳。東京学館浦安から91年ドラフト1位でヤクルト入団。左腕エースとして4度の日本一を経験、97年9月2日横浜戦ではノーヒットノーランを達成した。ポスティング・システムで02年にドジャース入団、1年目に14勝と活躍。メッツを経て、06年ヤクルトに復帰。07年オフにFA宣言し西武に移籍した。00年最優秀防御率、98、00年最多奪三振。1メートル85、100キロ。左投げ左打ち。妻はフリーアナウンサーの木佐彩子さん。

 ▽吉本興業 1912年(明45)創業。芸能事務所、テレビ番組制作、劇場の運営や演芸興行などを行う老舗芸能会社で、大阪市と東京都新宿区に本社を持つ。2007年に持ち株会社に移行。西川きよし、明石家さんま、ダウンタウンらを筆頭に約800人のタレントが所属する。また、1999年からはスポーツマネジメント部門を設立。長谷川滋利(元マリナーズ)を皮切りに、現在は斎藤隆(楽天)、福留孝介(阪神)、青木宣親(ブルワーズ)らのマネジメント業務を担う。通称は「吉本」「よしもと」。

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