半年ぶり実戦!松井秀、新球場初代4番だ

[ 2009年3月7日 06:00 ]

<ヤンキース・カナダ>約半年ぶりに実戦復帰した松井秀喜

 【ヤンキース0―6WBCカナダ代表】ヤンキースの松井秀喜外野手(34)が新ヤンキースタジアムの開場試合(4月16日、インディアンス戦)で4番を務める可能性が出てきた。主砲のアレックス・ロドリゲス内野手(33)が股関節の治療のため、WBCドミニカ共和国代表を辞退。長期離脱を余儀なくされる手術を決断する可能性があり、代役4番候補に浮上した。松井は左ひざ手術からの復帰戦となった5日(日本時間6日)の同カナダ代表戦は「4番・DH」で出場。2打数無安打も手応えを口にした。

【MLBTシャツ


 実戦の緊張感をかみしめながら、松井は2度の打席へ向かった。昨年9月21日の旧ヤンキースタジアム最終戦以来、約半年ぶりの実戦復帰。初回2死二塁では初球を中飛。4回はフルカウントから三飛。ともに詰まった打球だったが「やっぱり試合は楽しい。独特の盛り上がりもあるし、課題も出て、悪くないですよ」と笑顔を見せた。
 右ひざ手術明けの昨春より4日早いオープン戦初戦。「ひざの状態は今年の方がいい。あと1カ月、時間も実戦の数もたくさんある」。いきなりの4番・DH起用には「(期待は)感じますね。いい形で応えて、安心感を与えていきたい」と話した。
 松井が復活への一歩を踏み出した裏で、チームは緊急事態に陥っていた。4番ロドリゲスのWBC欠場が決定し、股関節の手術を行う可能性が急浮上。長期離脱の危機に直面した。そこで代役4番の1番手に浮上したのが、当初は5番候補だった松井だ。新加入のテシェイラを3番に固定する方針のジラルディ監督は、4番について「まずはアレックスの状態を見極めてから」と前置きした上で「ネイディ、ポサダもいる。状況次第だが、ヒデキがその力を持っているのも確か。オープン戦では各選手、いろいろな打順で起用して試したい」と話した。
 右肩手術明けでDH候補だったポサダは15日に捕手へ復帰予定。そうなれば守備に負担がかかるため中軸を任される可能性は低くなる。さらにDH限定の松井のオープン戦出場機会も増え、実戦勘を取り戻すには好都合となる。
 「あれだけの選手。(離脱なら)戦力ダウンは仕方ないし、誰もAロッドの代わりはできない。少しでもカバーしていくしかない」と松井。メジャー初の開幕4番はもちろん、新ヤンキースタジアム“初代4番”として歴史に名を刻む可能性は十分にある。

 ≪井川 生き残りへ好投でアピール≫招待選手の井川が3回を1安打無失点。強力打線を相手に好投し「代表相手ですから。きのう1イニング投げるより、この方がアピールになったと思います」と前日、敵地のブレーブス戦で出番なしに終わったうっぷんを晴らした。3回にはマーティン(ドジャース)を直球で詰まらせ中飛。4回無死一塁も06年ア・リーグMVPのモーノー(ツインズ)をスライダーで二ゴロ併殺に仕留めた。オープン戦は3試合で6回無失点。「9日にマイナーキャンプが始まる。最初のカット(降格)を何とか切り抜けたい」と生き残りに必死だ。

続きを表示

2009年3月7日のニュース