工藤ゼロからの出発…手応え2回無失点!

[ 2009年3月7日 06:00 ]

<ソ・横>汗を飛ばしながら力投する工藤公康

 【横浜2―0ソフトバンク】横浜・工藤公康投手(45)が今年初の実戦登板で2回を2安打無失点に抑えた。

 「球自体はまだまだだけど、クイックやけん制も確かめられた。緊張感がある中で投げられて、2回を0点なので、良しとしなければ」。球速は130キロ台中盤ながら、コースを突く巧みな投球術は健在だ。3回2死二塁のピンチで松田を捕邪飛に仕留めると、4回2死一塁では代走の中村をけん制で刺した。
 昨季は原因不明の左ひじ痛で、自身24年ぶりの未勝利。「今まであんなに長くファームにいたことがなかったからつらかった。ひじを治すために、良いと言われることはすべてやった」と、ほとんど経験のないハリ治療も取り入れた。1月31日の自身のブログでは「僕にとって最後のキャンプになるかもしれない!」と異例の決意表明。しかし、キャンプ初日に左ふくらはぎに違和感を訴えリタイアするなど苦難が続いた。
 杉本投手コーチは「いいスタートを切ったと思う。基本的にみんなと同じような形で(オープン戦で)投げさせる」と“特別待遇”はせず、先発候補の1人としてあくまで競争させる方針だ。工藤自身も「正直、きょうはあんなものかという感じ。(本調子まで)もう少しかかりますよ。何となくで投げるのではなく、勝負にいく球できっちり納得いく結果を出したい」。復活への道は険しいが、今までも何度も逆境を乗り越えてきた。プロ28年目のシーズンがようやく幕を開けた。

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2009年3月7日のニュース