G1周年記念競走展望

【福岡チャンピオンC】瓜生、不動の主役

[ 2013年10月29日 06:00 ]

地元で勝って賞金王決定戦へ突っ走る瓜生正義
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 瓜生が地元ファンの期待に応える。福岡ボートレース開設60周年記念競走G1「福岡チャンピオンカップ」は30日から6日間の日程で争われる。直前の平和島ダービーを制した瓜生をはじめ、福岡支部から11人が参戦し、全国の強豪を迎え撃つ。58、59周年を制覇した坪井の3連覇にも注目が集まる。豪華メンバーがそろった初日、2日目のWドリーム組の近況と福岡との相性を中心にシリーズの行方を占う。特殊な福岡水面の攻略法、精鋭ぞろいの地元勢にもスポットを当てる。秋の博多で真のチャンピオンを決める熱いバトルがいよいよ幕を開ける。

◇瓜生、安定感抜群

 主役の瓜生正義は直前の平和島で2回目のダービー制覇し5年連続でのSG優勝、通算では7個目のタイトル奪取となった。今年の獲得賞金は1億円を突破し、一気にトップに躍り出た。今期勝率は8点を優に超え、近況の安定感は群を抜く。「黄金のヘルメットをかぶることを頭に描いて走っている」と年末の賞金王決定戦へ、このまま突っ走る。福岡では2度のSG制覇、54周年記念のV実績がある。現住所は東京に移ったが「仕事が変わったわけじゃないし、福岡3場を走る気持ちは一緒。やるべきことをやって地元ファンの前でいいレースをしたい」。走り慣れた福岡ではペラ調整も問題はなく、しっかり仕上げてシリーズリーダーらしい走りを見せる。

 今垣光太郎はA1に復帰し、Vラッシュと本来の走りを取り戻した。レースに対する真摯(し)な姿勢は相変わらずで常に勝ちに徹する。勝負強さ、巧みなさばきは衰え知らず。福岡では53周年記念で優勝実績がある。

 浜野谷憲吾は当地は得意水面のひとつ。98年10月の当地ダービーでSG初優勝。昨年は周年で優出4着、10月ダービーでは優出3着と得意水面のひとつ。コースを問わず、結果を残している。

 湯川浩司は5月笹川賞でも優出を果たし5着、進入から勝負の鍵を握った。8月の当地一般戦では10戦9勝の準パーフェクトVを決めている。直前の住之江高松宮杯も制し、近況のリズムはいい。

 坪井康晴は当地初の周年3連覇がかかり注目を集める。Vはともにイン逃げと福岡水面は手の内に入れており、混戦では特に強さを発揮する。地元勢にとって強敵になるはずだ。 
 篠崎仁志は5月笹川賞では地元でうれしい水神祭。8月のお盆開催では兄の元志を相手にイン逃げでVを飾った。目を引くのはインの強さでは福岡では現在14連勝中。今年最後となった新鋭王座を制し、今年は7Vと乗りに乗っている。エンジンの善しあしにかかわらず鋭いS力と粘り強さで結果を残している。開催を盛り上げるために篠崎兄弟の活躍は不可欠だ。  

◇松井、貫録見せる

 王者・松井繁は2日目のドリーム1号艇で登場する。7月若松OCでは3年半ぶりのSG優勝を決め、まざまざとその存在感を見せつけた。直前の平和島ダービーでも優出6着。卓越した調整力とレース運びで50周年以来の当地周年Vを決め世代交代に待ったをかける。

 篠崎元志は8月丸亀のMB記念優勝戦で痛恨のF。しばらくSGでの勇姿は見られないが、獲得賞金は現在6位につけ、賞金王決定戦では大いに暴れてくれるはずだ。今節後にF休みに入るだけに、結果を出したい気持ちは強いはず。

 山崎智也は当地07年の賞金王シリーズの覇者。福岡はG1のV実績も豊富で相性はいい。賞金ランク18位で少しでも上積みしておきたい。今節も華麗なターンで魅せる。
今開催にかける意気込みが強いのは岡崎恭裕。初出走にG1初優出もここ福岡で水面への思い入れは人一倍だ。「今年最大の目標はチャンピオンカップ優勝。頑張りますよ」ときっぱり言い切る。直前には芦屋初Vを飾り、リズムも申し分なし。持ち前の勝負度胸で狙うはもちろんVのみ。外枠からでも狙いすました鋭いまくり差しで突き抜ける。

 吉川元浩は07年の当地で行われた賞金王決定戦を制し、一躍スターダムにのし上がった。トライアルでの豪快な6コースまくりは、ファンに強烈なインパクトを残した。

 中野次郎は福岡ではこれといったヒットこそないが、うまさに鋭い攻めで見せ場を作る。大外6コースでも軽視はできず、展開を突いて浮上は十分。 

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