G1周年記念競走展望

【芦屋G1全日本王座決定戦】抜群の当地実績 V戦線の中心は瓜生

[ 2015年2月18日 05:30 ]

芦屋では神がかり的な強さを誇る瓜生正義
Photo By スポニチ

 ボートレース芦屋の開設62周年記念「G1全日本王座決定戦」が19日に開幕する。24日まで連続6日間の開催。主役を務めるのは今年のG1シリーズの第1戦・唐津周年で優勝を飾った瓜生正義だ。直前の唐津G1九州地区選手権では準優1号艇で痛恨のFを切ってしまったが、当地では神がかり的な強さを誇るだけに不安はない。その瓜生を中心に昨年、SGV2で優秀選手表彰で3部門のタイトルに輝いた菊地孝平や瓜生と2強時代を築いた池田浩二も好調を維持しておりV候補に名を連ねている。昨年、G1V5で今年もすでに住之江、太閤賞で優勝した山崎智也も勢いが出た。迎え撃つ地元からは元志&仁志の篠崎ブラザーズや、唐津の地区選でG1初Vを飾ったばかりの“芦屋っ子”川上剛もV争いに名乗りをあげる。

◆当地実績は驚異的 “絶対正義”のV候補
 当地では神がかり的な強さを誇るのが“正義のヒーロー”瓜生だ。

 豪快で華麗、強引にコースを主張するわけではない。流れに逆らわない走り、ゴールしてみるといつの間にか1着、これが瓜生のレース。

 瓜生はこれまで勝率1位に4度、輝いている文句なしの実力者。2015年のG1シリーズ(唐津61周年)は瓜生のイン逃げVで幕が開いた。8戦7勝、3着が1本という見事な内容、まずは順調な滑り出し。

 その瓜生がシリーズリーダーを務める。芦屋での実績はあらためて強調するまでもなく抜群。13年4月の一般戦から61周年記念、九州地区選手権を含め5連続V。その中に完全Vが2度ある。走れば勝つ、これが芦屋で印象だ。当地での連続Vは正月レースで川上剛のイン逃げに敗れ(【4】着)5でストップしたものの、芦屋での瓜生は“絶対正義”。直前の唐津・九州地区選でのFは痛手だが、巻き返しに燃えているはず。当然のことながらV筆頭候補だ!!

 一方、菊地幸平は昨年、SG連続Vの大活躍で最優秀選手、記者大賞、獲得賞金1位と3部門のタイトルを独占。こちらもVの有力候補となる。菊地の魅力はスタートの破壊力で、当地ではG1Vの実績もある。瓜生の強力な対抗馬となる。

 瓜生と2強時代を築いたこともある池田浩二も唐津周年で優勝戦の2着にくい込んでいる。レースのうまさ、勝負強さは群を抜く存在だ。

 勢いということでは山崎智也がいる。唐津周年では途中帰郷と心配されたが住之江周年(太閤賞)で優勝。存在感をアピール。優勝争いに絡んでくるに違いない。

 地元勢に目を向けると、元志&仁志の篠崎ブラザーズをはじめ平田忠則や西山貴浩らの走りにも注目したい。元志は昨年10月の常滑ダービーでSG戦線に復活し、快調な走りを続けている。唐津周年では優出【5】着にくい込んだ。予選道中では大外6コースから捲り差しを決めるなどワンランク上のファイトを見せつけた。

 このほかで有力どころをピックアップすると毒島誠や原田幸哉、吉田拡郎、今村豊らがいる。

◆“芦屋っ子魂”で地元G1初制覇へ
 当地では誰よりも熱く燃える。それが地元の川上剛だ。同じ地元でも川上の場合はちょっと違う。芦屋で生まれ、芦屋で育った生粋の芦屋っ子。

 そんなこともあり「芦屋を走る時は誰にも負けたくない。その思いは人一倍強いですね」。闘志を前面に出して一走入魂の走り。

 川上といえば整備巧者としても知られる福岡の若きリーダー。着実に成長を続け、G1戦はもとよりSG出場の機会もグッと増えてた。昨年の暮れから調子の方も右肩上がり。暮れの徳山でV、正月レースの当地では瓜生を相手にイン逃げを決め優勝した。相手が瓜生だったこともあり、自信になったはずだ。当地で5日目から4連勝V。その勢いで住之江に参戦。住之江でも初日から準優戦まで7戦全勝、前節の芦屋から通算すると11連勝で優勝戦まで駒を進めた。ここで勝てばパーフェクトV、加えて徳山から3連続Vだった。

 結果はインからコンマ11のSを決めたが5着に敗れ、完全Vの夢は消えた。が、川上の勢いは衰えを知らない。

 唐津で行われた九州地区選手権、予選の6走を(1)(2)(1)(1)(1)(1)でまとめ得点率トップで準優戦に駒を進める大活躍。準優を危なげなく制して、優勝戦はイン先マイ→差しで快勝。九州No・1の座に輝くとともに、待望のG1初優勝を飾った。

 好調を維持しながら当地のG1戦に出場。勝手知ったホームプール、たとえ少々の凡機を引いたとしても整備には自信がある。

 舞台は整った。“芦屋っ子魂”で今度は“地元G1初V”へアタックする。

◆エンジン分析
 現使用モーターは昨年8月17日が初おろし。すでに9カ月が過ぎたが機力相場もはっきりとしてきた。「24」と「26」の2機がエース機の座を争っているが、今も甲乙付けがたい動きだ。

 24号機はこれまで瓜生正義が11連勝で完全V。その後に前本泰和が11戦10勝、2着1本で優勝。さらに出畑孝典も圧倒的な強さでV。確かに銘柄級の選手ばかりではあるが他を寄せ付けないパワーを誇った。

 26号機もモーター登録時の検定タイム(6秒63)No・1のエンジン。パワーが衰えることはない。正月レースで川上剛が仕上げ、瓜生を相手にイン逃げV。この両機は誰が手にしたとしても活躍は間違いなし。

 前々節、小畑実成が優勝、一気に評価をあげたのが「42」。「行き足が良すぎてスタートが届き過ぎる。うれしい悩みですが逆にそれが怖いぐらい」(小畑)。試運転より実戦足の良さが光る。42号機と同様に「46」の評判もすこぶる付きで良い。W優勝戦で寺田千恵が圧倒的な強さで優勝した。「エンジンとボートがうまくマッチングしたのだと思います」(寺田)。62番のボートの滑りを強調した。

◆ボート評価
 寺田が言うように芦屋の場合は淡水ということもあり、ボートの良否が大きく影響する。それではボート評価をしてみよう。良艇といわれるのが12番でエース級。そして69、43、62、44、50、53の評判がいい。良機と良艇をセットで引けば機歴以上の動きをみせる。

 良艇があれば逆に悪艇があって当然だ。気になるボート、それは66、13、14、75。エンジンと違い、ボートばかりは選手が手を加えることはできない。このあたりは抽選運に左右される。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る