【若松Ｇ１　全日本覇者決定戦】原田＆桐生＆菊地　好調の波に乗れ！

　夏本番前に好調の波に乗ろう！！若松ボ-トでは６月１〜６日まで「Ｇ１全日本覇者決定戦　開設６５周年記念競走」が行われる。九州５場の周年のうちで１７年“最速”開催の若松周年には全５１選手中、約半分の２５人の歴代ＳＧ覇者が集結。初日，２日目とＷドリ−ム戦が組まれた。開幕に先立って近況好調な選手を紹介しよう。好調メンズに乗れば，舟券好調で６月の財布事情も“ＪＵＮＥたく(潤沢)”となるか―。九州唯一のナイタ−水面でホットでロングな夜を楽しもう。

◎原田　１７年Ｇ１最速Ｖ戦士

　４月１日に愛知支部から長崎支部へ転籍。ただ，拠点を自宅のある沖縄に近い九州エリアへと移す前の１７年初頭からハイペ−スで飛ばしている。

　全国のトップを切って行われた１月の下関周年でインから優勝。さらには転籍したての“地元”大村での４月ダイヤモンドＣで優勝。４月末の大村タイトル戦でも優勝し、以前からの“長崎巧者”ぶりもアピ−ルした。前走地のＳＧ福岡オ−ルスタ−までで、今年１３節を走って７優出４優勝と，ブレ−クが止まらない。

　２月の若松一般戦では「スタ−トは，思い切って行けています。納得行く仕上がりを目指します」と淡々としながらも、平凡機をきっちりと仕上げて１１走し７勝、オ−ル２連対で優勝している。若松水面も好相性。長崎支部からの新たな刺客が周年初Ｖを狙って地元福岡勢に待ったをかけてくる。

◎桐生　“上昇桐生”席巻中

　覚えやすい１００期生で、登録番号は一度見たら忘れない「４４４４」。エグい角度の軽快ターンで１７年初ＳＧ、３月の児島クラシックを制してＳＧ・２Ｖ目を手中に収めた。

　うまさ、素早さだけではない。勝負強さや、意地もさらに増している。１月末の地元戸田での周年を制してＧ１・３Ｖ目を刻むと、１７年初のＳＧ児島クラシックをインから優勝。前走地のＳＧ福岡オールスターでは、初日１２Ｒドリーム戦で３コースからコンマ０４の快ショット。イン峰竜太を迷わず捲って、ひょうひょうと引き揚げてきた。

　今年は１３節を消化し５優出３優勝と安定感も変わらず。波浪、荒天など気にせずブン回って道中戦でもスタートでも沸かせる、若きテクニシャンは周年は１５年大会以来、若松水面には準優勝した１５年１０月の特別タイトル戦以来、久々の登場となる。ただ、レース場など不問で着を並べてくる。

◎菊地　夜パインの申し子

　パイナップルナイターにおいて遠征勢では、このナイスガイは外せない。優勝の美酒に花を添える花火を何度、背に受けてきたことか。０５年５月の当地周年覇者の肩書きだけでは、片付けられない。同年８月に当地ＳＧメモリアルで再登場すると初優出初優勝。さらには０９年の当地オーシャンＣでも制覇し、昨年１１月の当地周年では優勝こそ茅原悠紀に譲ったが優出３着。

　「やっぱり若松は好き。何か相性がいいですよね」と、快活な声を響かせる。１７年に入ってもボート界トップクラスのＳ野郎にブレはない。１月の地元浜名湖周年をモノにして勢いをつかみ、ここまで１３節を消化し５優出３優勝。カクテルライトに照らされるスリット戦。１Ｍまでに先手を取っているのは、地元のＳ巧者か、または菊地孝平だろう。水面との反射とともに、まぶしく光る。

◎総展望

　２８日に終了した福岡オールスター出場全５２人のうち、約半数の２５人が中２日で、そのまま博多から北九州へと移動。夜の若松へと乗り込む。節の中心となっていくのは、やはりシリーズを有利に進めることができる初日、２日目のドリーム組１２人だろう。

　１６年大会覇者の茅原悠紀は不在。ただ初日ドリーム１枠には、１５年大会を制した篠崎元志が乗る。絶好枠からのスタートで、好素性機と巡り合えば地の利、枠の利が生きて鬼に金棒。軽快に飛ばして行きそうだ。

　ドリーム組以外にも個性派の実力者がそろう。０３、０７年大会覇者の平田忠則は平凡機が相棒だったとしても若松の走り方を知っているため、舟券作戦からは外せない。ターンが流れやすい２Ｍは握らず、ブイをなめるようなターンで枠不問で、上位争いにしぶとくくらい付いてくる。進入の鬼・深川真二もピット離れお構いなしにスロー域に潜り込む。得意の２コースが取れたら万能差し、３コーススローなら捲り一撃、捲り差しで好配当を提供する。

　伏兵陣もおもしろい。特に地元の池永太。自慢のスタート力を存分に発揮することは間違いない。待ったなしで攻め込んで簡単には遠征勢の好きなようにはさせないだろう。ダッシュ戦をまったく苦にしない吉田俊彦、萩原秀人の捲り差し一撃は迫力十分。キワを攻めてのスリット戦での気分そう快な強襲策で、梅雨時季のジメジメを吹き飛ばしてくれそうなのが吉田拡郎、山田哲也らボート界屈指のＳ野郎たち。スリットでノゾけば攻めるスタイルで、若松の夜を確実に熱くしてくれそうだ。