G1周年記念競走展望

【G1宮島チャンピオンC】全国屈指の難水面 カギ握るスタート

[ 2015年1月19日 05:30 ]

 新春3節目を迎えるボートレース宮島では開設60周年記念「G1宮島チャンピオンカップ」が20日~25日の日程で開催される。恒例のWドリーム戦(初日、2日目の第12R)にノミネートされた12人、前回覇者の前本泰和らが主役候補になりそうだが、他にも好メンバーが揃った。ここでは白熱のV争いをリードする地元“四天王”をピックアップ。今年に懸ける想いなどを聞いた。

◆宮島の水面分析
 見た目はのどかだが、競走水面は全国有数の難水面だ。底波が発生源になって、とくに1マーク付近の“うねり”は選手泣かせになっている。なかでも満潮時はポチャポチャしてますます乗りにくくなる。

 風は海の方からの横風が多く、東の風になればホーム追い風、西の風になれば向かい風。午前と午後で風の向きが変わることが少なくなく、それがスタートの難しさの原因の一つになっている。

 なお、この6日間の潮の干満は別表の通り(Webでは省略)。連日、後半のレースになるにつれて潮が引いて行くのでダッシュ勢の出番も少なくなさそう。ただ、干潮の時間がだんだん遅くなるので準優、優勝戦は満潮ではないもののやや高めの潮位になる。

 「ここはアウト(コース)のスタートが特に難しい。潮の干満で空中線と大時計の見え方が違う」と遠征組がよく口にする。また、2マークと1マークを結ぶ線とスタンドが“ハ”の字になっているのも影響している。ことスタートに関しては走り慣れた地元勢が断然有利と言えるだろう。

◆先行予想
 昨年11月の鳴門周年IN宮島を走った面々がスタート勘、エンジンの調整面で優位に立つ可能性が大だ。さらに正月レースの広島ダービーを走ったばかりの地元勢はさらに有利。ディフェンディングチャンピオンの前本、11月の“鳴門周年”Vから地元G1連覇を目指す市川、そして地元周年初Vに照準を合わせる辻と山口剛。この“宮島四天王”がV戦線の中核を成しそうだ。

 遠征組では今垣、原田幸、田村がチャンピオンカップVの実績を持つ。今垣は11月の“鳴門周年”でエース機を仕上げて惜しい優勝戦【3】着。2002年のグラチャンVもあり、宮島との相性は抜群。初日ドリームの1号艇にシードされたことも燃える材料で今回もV争いは必至だろう。

 原田幸は50、52周年と宮島周年はV2。初日ドリームの4号艇に指名されるのは当然と言える。2年2カ月ぶりの宮島というのはハンディにはならないはずだ。

 2日目のドリーム2号艇にノミネートされた田村はF2の足カセが重すぎる。評価を下げざるをえない。そのドリーム1号艇の菊地は08年3月の一般戦(成績は妨1111412111)以来と宮島は久々。昨年のMVPで獲得賞金No・1といえどもエンジンがかかるのはシリーズの中盤以降になりそうだが…。

 井口は津で、毒島は桐生で、いずれも地元の正月レースで切ったFの後遺症が心配。とくに毒島は完全V王手の優勝戦で切っただけに鋭スタートは封印だろう。

 昨年7月のMB大賞(G2)で優勝して以来の吉田拡はSGウイナーになって初めての宮島参戦。2日目ドリームは6号艇。ここで好勝負できれば視界は大きく開ける。それを考えると初日の走りは目が離せない。

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