G1周年記念競走展望

【住之江G1太閤賞競走】大阪の陣 「天下を射る」のは誰だ

[ 2016年2月19日 05:30 ]

強力布陣の中で存在感を見せ続けている松井繁
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 ボートレース住之江の開設59周年記念「G1太閤賞競走」(20~25日)の今回キャッチコピーは“天下を射る”―。地元・大阪勢の本丸に今や“天敵”と化した山崎智也が来襲。迎え撃つのは住之江が誇るSGウイナー5人衆。今回の特集ページではその中の一人、丸岡正典に津田富士男・本紙評論家が直撃インタビュー。また、丸岡ら今回出場メンバーの太閤賞初Vをプレイバックした。

 ◆迎え撃つ地元勢
 ~“本丸”盤石の超豪華布陣~
 地元・住之江軍団の誇るSGウイナー6人衆のうち湯川浩司がF休みだが、それを感じさせない層の厚さだ。強力布陣にあって存在感を見せ続けているのが王者・松井繁。年頭の尼崎周年Vで放った“オーラ”は今月に入っても近畿地区選手権(尼崎)で優出(3着)しているようにリズムは上々だ。7年ぶりの太閤賞Vを達成すれば太閤賞最多の5Vとなる。

 12年ぶり3度目Vを目指す田中信一郎は昨年のグランプリの無念(TRファーストステージで敗退)を晴らすべく“魂を込めた”走りでスタンドを沸かせるに違いない。太田和美も2カ月前のグランプリは“不完全燃焼”だったたけに闘志を内に秘めて臨むはず。意外にも太閤賞は未勝利。正月のオール大阪で優勝しているので“自然流”でVに照準はピタリ。

 石野貴之も心の片隅に2カ月前のグランプリがある様子。結果は3着だったが“エンジン出し”では誰にも負けていなかった。5年ぶりの地元周年Vで“地元エース”の座を手にしたいものだ。

 もう一人、丸岡正典は近畿地区選手権(尼崎)で切ったFの影響でA1キープが難しくなっている。万が一にもまたFを切るとB級落ち。スタートで無理できない分、苦戦は免れない。

 あと、5人衆以外では昨年秋の高松宮記念で優勝戦2着と健闘した西村拓也に期待したい。

 ◆落城狙う天敵
 ~昨年覇者・山崎 ドリーム1号艇で勢い乗る~
 昨年のグランプリファイナルでは初制覇を狙う石野貴之の前に立ちはだかった。また、昨年の太閤賞では準優で丸岡正典を寄せつけなかった(優勝戦は大阪勢ゼロに)。

 一昨年9月の高松宮記念優勝戦では、3コース太田和美、4コース石野貴之を相手に5コースから差してV。2012年のグランプリでは松井繁のインをカド4コースから捲り差しで下して優勝している。

 地元勢にとって、山崎智也はまさに“天敵”だ。今回は太閤賞連覇を狙ってやって来る。12年のグランプリVの翌年にスランプ状態に陥った経験を踏まえて「今年は絶対グランプリに出ることを最低目標に気合を入れます」と気の緩みは全くない。

 そんな山崎にファンは大きな期待を寄せている。ファン投票でWドリームの1号艇(2日目の関白賞)だ。「目立つことが大好き」と言う山崎にとってドリーム1号艇はモチベーションアップに結びつく。またまた地元勢の前に立ちはだかる可能性は十分だ。

 ~水面相性なら井口佳典、実績十分の吉川~
 住之江相性を語るなら井口佳典が地元勢&山崎智也に割って入る一番手だ。なんといってもG1初優勝の思い出のプール。一昨年10月の高松宮記念【2】→昨年10月の高松宮記念【6】→昨年12月のGPシリーズ【3】と大きな舞台で3連続優出中だ。

 08年と14年の太閤賞V実績がある吉川元浩が先の近畿地区選手権で優勝して「今年は年末(のグランプリ出場)を意識できそう」と勢いに乗る。整備力に定評があるので今回も好勝負は必至だ。

 住之江4連続優出中の田村隆信は7月の地元オーシャンカップ(鳴門)出場キップ取りへ得意水面で優勝してポイントを稼ぎたい。昨年末に住之江を走っているのはプラスになる。茅原悠紀の名前を忘れてはならない。自慢の高速ターンは他選手にとって脅威か。あと、G1レギュラークラスでは中島孝平、坪井康晴、関東地区選手権でG1復帰Vを飾った桐生順平も有力候補だ。

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