G1周年記念競走展望

【G1徳山クラウン争奪戦】白井&今村 地元戴冠譲らない

[ 2016年1月25日 05:30 ]

尼崎周年記念準Vの白井英治は万全の準備でリベンジを狙う
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 ボートレース徳山は26日から開設62周年記念「G1徳山クラウン争奪戦」競走が開催される。初日、2日目にWドリームが組まれており、初日の「クラウン」ドリーム戦は今村豊、太田和美、辻栄蔵、菊地孝平、中島孝平、湯川浩司。2日目の「すなっち」ドリーム戦は松井繁、浜野谷憲吾、吉川元浩、白井英治、田村隆信、篠崎元志の強力布陣だ。地元の白井英治、今村豊がクラウンを守るか。強力遠征陣が奪取するか。寒さを吹き飛ばす熱戦が期待される。

 ~尼崎一歩届かず~
 それは2年前の8月だった。白井英治が号泣。師匠の今村豊が泣いた、もちろん集まったファンも泣いていた。担当記者ももらい泣きした。白井が待ちに待ったSG初Vを勝ち取ったシーンを思い出す。白井は年またぎの徳山の正月レースにおいてオール2連対で、当地約6年5カ月ぶりの優勝を決めている。

 続く尼崎周年記念では西島の前付けで5コース進入。外全速マイで逃げる1号艇の松井を追ったが、一歩届かず準優勝で終わっている。

 注目の1戦は早くも訪れた。王者とのガチンコ対決は2日目の「すなっちドリーム」。リベンジに向けて向けて準備は万全だ。あと3カ月後に40歳を迎え熟年の域に突入する。あぶらが乗ったホワイトシャークが08年に続く2回目の徳山周年記念で2Vを目指す。

 今村豊は90年と94年の徳山周年記念で優勝している。しかしそれ以降は12年に優出【5】着、14年に優出【4】着と、思うような結果を残せない状況が続いている。第51回の優勝から12年ぶりのタイトル奪還に注目が集まる。

 振り返れば25年前、松井繁は91年の徳山ヤングダービーでG1初出場しているが、意外にも徳山V歴はなし。今年、尼崎周年記念で優勝し、連続Vがかかるこの大会で初Vを狙って徳山に乗り込んでくる。

 ~太田も当地実績~
 太田和美もV候補の一角だ。徳山周年記念では05年に優出【3】着、07年に優出【2】着、12年に優出【3】着、14年に優出【2】着と一歩届かず苦汁をなめている。今回もV争いは間違いない。直近では昨年8月に徳山G3企業杯で優勝するなど当地3Vの実績を残している。

 ~コース不問 篠崎元~
 SG戦線で活躍が光る篠崎元志。昨年は11優出して2V。獲得賞金は1億円を突破した。8月のメモリアルで勝ってSG2勝目。コース不問でどこからでも攻めに転じて勝利をもぎ取ってしまう。冷静沈着なさばきは一目置かれている。

 湯川浩司は昨年3月のG2徳山モーターボート大賞で優勝。12優出、4Vと徳山との相性はまずまず。

 ほかでは平本真之、新田雄史の96期コンビ、07年徳山周年で優勝している魚谷智之や、12年に徳山周年を制した辻栄蔵、94年の徳山周年と10年の徳山G1マスターズチャンピオンを勝っている西島義則、前回の徳山周年で優出【3】着だった田村隆信、徳山では最近3節で2Vを決めている川北浩貴ら徳山巧者がズラリ。さらに11年の徳山周年覇者の丸岡正典、浜野谷憲吾、吉川元浩、菊地孝平、中島孝平などSGタイトルホルダーも参戦する。果たして徳山クラウンの王冠は誰の頭上に輝くか興味津々。

 【ドリーム戦展望】
 ◆初日12R クラウンドリーム戦
 ~うっ憤晴らしたい今村、対抗は太田~
 Wドリームの先陣を切る1号艇の今村豊。昨年は4月のマスターズチャンピオン(児島)で8戦全勝の完全Vを達成。都合4Vを挙げたが、SG線戦では不発。本人にとって不満の1年だったに違いない。今回は04年の周年記念V以来、12年ぶりの優勝を目指す。

 対抗格は太田和美。昨年のグランプリは賞金ランク7位で5年連続8回目の出場を決めている。年明け早々、地元・住之江で2日目から8連勝と圧倒的な強さで優勝。レース巧者でさばきは健在。今大会のV候補の一人。2号艇ならもちろん差しに絞りバック勝負。
 菊地孝平は昨年5月のオールスター(大村)で2日目に痛恨のF。その後、リズムも下降。昨年1Vが物語っている。「慌てず騒がず」と冷静さを保っていた1年間だったが、そろそろお目覚め。4号艇ならカドに持ち込み内3艇をのみ込むか。

 昨年の中島孝平は地元・三国からスタートし、8連続優出、4月初旬まで3Vとほぼ月一ペースで勝利を収めている。さらにSG線戦では8月のメモリアル(蒲郡)で優出【3】で勢いを増している。もの静かな男が菊地マークから差し場を生かす。

 ◆2日目12R すなっちドリーム戦
 ~尼崎強かった松井、王者脅かす白井~
 ドリーム戦セカンドステージを締めくくるのは松井繁。SG12V、G1・54Vは燦然(さんぜん)と輝き、文字通り艇界No.1として君臨している。今年は地元の住之江でスタートし、優出【3】と初Vに待ったをかけられたが、続く尼崎の周年記念はインから堂々と押し切り王者の強さをあらためて焼きつけた。徳山は出場回数が数少ないプールで、そこが唯一の不安材料だが、百戦錬磨の王者なら指定席からがっちり逃げるはず。

 対抗格は地元戦で黙っていない白井英治。昨年徳山の年末から年またぎの正月レースでオール2連対の今年初Vを決め、続く尼崎周年記念では準優勝と幸先いいスタートを切って徳山に乗り込む。4号艇ならカドからまくりで王者を脅かす。

 田村は徳山周年記念の第57回で準優勝、前回同大会は優出【3】と実績を残している。直近では1カ月前の徳山一般戦でも優出【4】と万全な態勢で挑んでくる。5号艇なら白井に乗り、まくり差しで展開を突いてくる。

 吉川は昨年3カ月間のF休みがあり1V止まりと不本意な1年間を過ごした。3号艇ならセンター自在にさばいてくる。

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