G1周年記念競走展望

【多摩川G1ウェイキーカップ】ミス日本・芳賀さんがボート初体験

[ 2015年3月25日 05:30 ]

米井里実選手(左)を案内役にボートレースを初体験したミス日本・芳賀千里さん
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 2015年度ミス日本グランプリの芳賀千里さん(22)が決戦の舞台となるボートレース多摩川を初訪問した。案内役を買って出た東京支部のアイドルレーサー、米井里実(23=112期)とともに清潔で明るい場内をめぐり、感激の表情を浮かべた。

 ボートレース多摩川が美の競演に沸いた。

 シンクロナイズドスイミング日本代表「マーメイドジャパン」として活躍した芳賀さんと、キュートなルックスと思い切りのいいレース運びで愛される米井。「水」が共通のキーワードである2人がそろって歩く姿は、場内の空気をパッと明るくした。

 22歳の芳賀さんは、当日がボートレース初体験。23歳の米井の出迎えに「2015年度ミス日本グランプリの芳賀千里です。本日はありがとうございます!」と元気いっぱいにあいさつ。東京支部所属で「あっせんは多摩川が一番多い」という米井も「よろしくお願いします!」と丁寧に頭を下げた。

 同世代の2人はともにアスリートとあって、すぐに意気投合。入場門で記念撮影した後は、腹が減っては予想はできぬ?とばかり、レストラン「ウェイキー」へ直行した。名物「牛炊(ぎゅうすい、750円)に舌鼓を打ち「おいしい!」と声をそろえた2人は互いの競技歴について語り合った。

 芳賀さんは小3でシンクロを始め名門アクラブ調布で鍛錬を積んだ。昨年2月には日本代表に。しかしハードな練習の結果、持病の胸郭出口症候群が悪化し体にまひが生じた。4月に、全力を注いできた競技からの引退を決意した。

 「自分には何もなくなってしまったのではないか」と喪失感に駆られたことや、母・聖子さんから「何か新しいことに挑戦してみれば」と言葉をかけられ、ミス日本コンテストに挑戦したことを告白。挫折から逃れるため、無我夢中の日々を送った末の栄冠だったことを明かした。

 一方の米井は、小学校低学年から始めたソフトボールで活躍した。中学生で東京都選抜に選ばれ、1番打者として全国大会準優勝に貢献。しかし、高校3年生の三者面談で「将来の目標が見つからなくて専門学校に進学します」と担任に打ち明けると、母・雅子さんから「つまらない人生でいいのか」と一喝された。

 雅子さんの知人に業界関係者がいた縁でボートに初めて乗った。「凄く楽しかった」。目標は決まったが、養成校やまと学校の受験は5回目で合格。入学後も教官から「前代未聞の下手くそだ」と怒鳴られる。くじけそうになった時は「母親が泣きながらやまとの合格通知を見つめる写真」をお守り代わりにした。踏まれても立ち上がる雑草のような不屈な精神を宿らせるレーサーなのだ。

 それぞれの挫折や苦悩を知った2人は、互いに尊敬の念を抱きつつ、再び場内へ。入場門から直進して左側にある「稲荷大明神」を訪れた。ボートレースには危険がつきまとうことを知った芳賀さんは「米井選手の無事を祈りました」。その米井も「芳賀さんの今後の活躍を願いました」と神様に向かって深々と頭を下げた。

 続いてイベント会場となるイーストスクエア「風」の右側にある「ウェイキープラザ」に入店。ボートレース多摩川のファンクラブ入会受付、グッズ販売、ビッグレースのリプレー、パソコンでのデータ検索ができる充実の施設を満喫した。そして12年女子王座ウィニングランで使用されたボート展示にくぎ付けに。米井がエンジンの整備やハンドルさばき、レース時の体の使い方などをレクチャーすると、芳賀さんは「凄い!ブレーキがないし、全速旋回するには難しそう」と感嘆した。

 興奮さめやらぬまま、いよいよ水面へ。風を感じ、迫力のあるボートのエンジン音を耳にすると、さらにテンションがアップした様子。米井は、同期の男子レーサーが出場しているレースについて詳しく解説。フライングせずに全速スタートを切るための心得、1Mでのターンがかぎを握ること、全力で3周すると息も絶え絶えになることなどを明かした。

 視察を終えた芳賀さんは、ゲストルームで初の予想に挑戦。オッズ表の見方をレクチャーされると、3連複方式で舟券を購入した。残念ながら的中はしなかったが、迫力満点のレース展開に大興奮!「面白いですね。きちんと勝率を把握したりすれば、さらに予想しやすくなる。場内もきれいだし、広い。キャラクターもたくさんいて楽しかったです」と「ウェイキー」や「静波まつり」らマスコットにも心惹(ひ)かれた様子だった。「ウェイキーカップ」での注目選手には、和田兼輔(28、兵庫)を指名。「新人当時の故障を克服されたと聞いて、応援することにしました」とアスリート目線で説明した。

 米井は29日の第5レース発売時間中にアイドル「バニラビーンズ」や同期の富樫麗加(25=東京)とのコラボトークショーに登場する。「私にとって(去年3月の)初めての1着も、初めてのフライングも多摩川でした。選手にとっては広くて走りやすい場所。ぜひ来場してください」と力強くPRした。

 ▽芳賀 千里(はが・ちさと) 1992年(平4)10月19日、東京都生まれの22歳。日本女子体育大体育学部4年。特技はシンクロナイズドスイミング、マッサージ。趣味は水泳、スポーツ観戦、映画観賞。座右の銘は「つよく、正しく、美しく」「つらいときこそ笑顔」。1メートル66、46キロ。B85・W59・H85。血液型A。 

 ▽米井 里実(よねい・さとみ) 1991年(平3)10月25日、東京都生まれの23歳。都立羽村高卒。登録番号4767。東京支部112期生。趣味は買い物、テディベア(約30個)、パズル。愛読書・雑誌は「BOAT BOY」、「マクール」。身長1メートル57。血液型A。

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