G1周年記念競走展望

【鳴門G1 大渦大賞】中道善博氏“おすすめ”3人 イチ押しは毒島

[ 2018年9月30日 05:30 ]

毒島誠
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 ボートレース鳴門開設65周年記念G1「大渦大賞」は10月1日に開幕する。今年度の鳴門は11月にダイヤモンドカップ、来年2月に四国地区選手権と“おすすめ3G1”を用意。第一弾の今大会には豪華メンバーが集まった。そこで鳴門のレジェンド中道善博本紙評論家におすすめレーサーを3人ピックアップしてもらった。

◆いまや最強 毒島誠

 いよいよ鳴門G1大渦大賞が始まります。私は6回優勝させてもらいました。やっぱり慣れた水面。スタートが決めやすかったということで大好きなシリーズでしたね。さて、今年の栄冠を手にするのは誰?ということで、私なりに“おすすめさん”として3人をピックアップ。イチ押しは毒島誠です。

 7月の若松オーシャンC、8月のまるがめメモリアルとナイターSG連覇を決めて今年の獲得賞金レースをリードしています。この絶好調を支えているのが、プロペラ調整に自信を持っているところでしょう。

 強出足に加えて猛ラッシュするピット離れ。彼の独特なプロペラスタイルが、あの動きを生み出しています。毒島の扱ったプロペラを直後に手にしたレーサーは、たいてい乗り味に難儀しているくらい。他では、あまりマネのできないワザを持っているのも強さの秘けつともいえます。

 勝ちっぷりも多彩。逃げに捲りに全速差し。自在に攻められるのも彼の持ち味です。昨年11月の下関チャレンジC優勝から完全にリズムは乗っているといえますね。いまや最強の男。鳴門は初優勝(06年9月)した思い出の地でもあります。いい結果を出して10月23日からの蒲郡ダービーでのナイターSG3連覇の偉業に挑んでほしいですね。

◆菊地孝平 安定感光る

 2年前のリニューアル鳴門の大渦大賞を制した菊地孝平にも注目しています。あの時は持ち前の鋭発力がうなりを上げていましたね。出走した全てのレースでコンマ0台のキレっぷり。走りだしたら止まらない、まさに“暴走特急”でのV劇でした。今回もスタートが決まり出すようなら一気にノっていきそうです。

 今年はここまで、ビッグ戦での優勝こそないのですが、SGで予選突破できなかったのは7月の若松オーシャンCだけ。またSGでの1着の多さも目につきます。準優敗退後の最終日一般戦では3月浜名湖クラシック、5月尼崎オールスターでは連勝締め。稼げるところでは、しっかりと稼いでいる印象があります。この安定感も見逃せません。

◆井口佳典 余裕の走り

 今年初のSGである浜名湖クラシックで優勝して“余裕”のある井口佳典からも目が離せません。昨年は毒島誠や松井繁と争って何とかGPベスト6入りを決めましたが、今年はその心配もなさそう。レースにも冷静さが、より伴ってきそうな点に期待しています。

 あのクラシックファイナルの勝ちっぷりも忘れられませんね。インの白井英治を相手に2コースから強烈なツケマイ攻撃。最近のSGではお目にかかれない大ワザでした。ただ、スタートをブチ込んで一発を狙うだけでなく、高い勝率をマークし続けているのも光ります。それだけ舟券に貢献している証拠。ここまで27期連続で7点オーバーのA1級保持。「素晴らしい!」のひと言を付け加えておきます。

◆総展望

 鳴門でSGが開催されたのは16年に“新しい鳴門”に変わってから、16年オーシャンカップ、17年グランドチャンピオンの2回だけ。勝ったのはどちらも石野だ。近況は決して好調ムードとはいえないが、相性抜群の水面で巻き返しを期す。年末の大一番へ向けて踏ん張りどころだ。

 充実度ナンバー1は若松オーシャンカップ→まるがめメモリアルとSG連覇中の毒島。鳴門が工事中だった時、宮島で代替開催された62周年G1大渦大賞を勝っている。24日現在で賞金ランク15位の松井がG1優勝4回の水面で勢いをつけるか。菊地は2年前の63周年で8走すべて0台Sの伝説的Vを飾った。賞金ランク上位の井口、中島、吉川は“ベスト6”入りをかけて気合のレースが続く。

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