G1周年記念競走展望

【住之江G1クイーンズクライマックス】賞金女王へ いざ大みそか決戦

[ 2014年12月24日 05:30 ]

メッカ初Vを大舞台で狙う鎌倉涼
Photo By スポニチ

 年末は住之江にクギ付けや。ボートレースのメッカで女子の賞金No.1を争う。プレミアムG1「第3回クイーンズクライマックス」が26日に開幕する(トライアルは28日から)。今年から年末開催で優勝戦は大みそかの31日。紅白歌合戦や格闘技にも負けないウーマンズ・バトルに目を向けよう。地元・大阪からは鎌倉涼(25)が出場。また各地区からも華麗なハンドルで魅せるレディーが勢揃い。同時に行われるシリーズ戦とともに、見どころ満載の6日間だ。

◆集大成となる一戦で地元初Vめざす鎌倉
 気温がグッと下がるにつけて、鎌倉の調子も上がってきた。今期は住之江→蒲郡→下関G2と女子戦ですべて優出。3節前の蒲郡ヴィーナスシリーズでは優勝を飾った。予選はオール2連対でトップ通過。準優、優勝戦も逃げ切っての“王道V”だった。
 「ここで勝たないと、というのがあったので正直ホッとしました。前期は自分らしいレースができていなかった。今期から気持ちをちょっと入れ替えました。これでいいのかな、と思います」

 今年を振り返ると12優出でV3。ただ、夏場はベスト6入りがままならず…。なかなか結果が残せない。出場“当確”への道は遠かった。

 「今年は波がありました。年始めは良かったんですけど…。中だるみがあった。夏ぐらいですかね。前期は特にそうでした。またスイッチを入れる?ホント最近です。蒲郡くらいからですね」

 近況は冷静さを取り戻し、堅実に着をまとめている。下関のG2戦も機力にOKサインが出ないながらも優出。優勝戦も3着と舟券に貢献した。賞金ランク5位で迎える地元の大一番。どのような気持ちで迎えるのか。

 「途中から変な焦りとかもすごくあったけど、今は特に何も考えず冷静に走れています。このままの気持ちでいけたらいいなと思う。1年間長かったですね。きつかったです、ホントに。ようやく本番というか、そんな感じ。1年間頑張って締めくくりが嫌だったらちょっと悔いが残る。しっかり乗りたいです」

 実はこれまで住之江では優勝が一度もない。1度も1号艇で乗っていないのもあるかもしれないが…。メッカ初Vがクイーンズクライマックスの舞台なら最高だ。とにかく“絶対に出場しないと”というプレッシャーには打ち克った。頑張った今年の集大成。たくさんの声援をくれた地元ファンの前で、さっそうとVゴールを駆け抜けてもらおう。

◆スタートで勝負を決めたい永井
 抜群のダッシュ乗せと的確なスタート力。女子レーサーの中では屈指の速攻ハダ。これまでクイーンズクライマックスに一度も出場していないのは(第1回は2日目から繰り上がりで出場)少し不思議な感じもあった。

 「周りの人からはもうちょっとだったねってよく言われてました。今までは女子王座という目標があったけど、みんなが年末のことを言うようになって気持ちの持って行き方がわからなくなってた」

 しかし今年はここまでV3、所々でミスもあったが総体的にしっかり走った結果がベスト12入りにつながった。

 トライアル1回戦は5号艇。「1か4が良かったけど…」と希望の枠は取れなかったが、住之江は前回(11月)軽快に仕上げて準優1枠を勝ち取っている。その準優で敗れはしたものの、最終日はキッチリ連勝で締めくくっている分、悪いイメージはおそらく残っていないはず。

 今回も2連対率上位12機だけに早々と仕上げてくるだろう。なら外からでもチャンスは十分。1回戦から魅せる!

◆抜群のスピードターンを誇る三浦
 初代賞金女王が今年は少々苦戦した。5月徳山で優勝はあるものの、その後は優出してもなかなか勝ち切るまではいかないもどかしさ。

 「低空飛行してましたよ。1年間ずっと調整が合ってなかった感じですね。ホント出走回数で稼ぎました」
 
 決してエンジンの引きは悪くなかったが「段々壊していく感じで…」
 
 住之江に関しても弾んだ言葉は出ない。
 
 「水面が硬いから嫌いです。冬場も好きじゃないし…」
 
 確かに前回当地9月のW優勝戦でもまさかの予選落ち。ただ4日目からは最終日の連勝を含め意地のオール2連対。
 
 「ペラの形を変えたら良くなって、おかげで気分良く帰れました」

 ずっとネガティブな発言が続いていたが、ようやくポジティブなコメントが返って来た。

 今回も実績機ばかり。いいイメージのまま調整していけば結果はおのずとついてくる。元々スピードターン、ハンドルの切れ味は女子でも屈指の存在。“テクニカルエリー”の本領、とくと拝見だ。

◆昨年のリベンジを果たしたい海野
 今年は序盤戦から3月宮島、4月下関、5月宮島で優勝するなど順調に賞金を上積み。ところが夏場あたりからその反動が来たのか少々息切れ。それでも最後はキッチリ帳尻を合わせて獲得賞金ランク10位で2年連続出場を決めた。

 「ペラとかそういう問題じゃなくて最初に余裕をぶちかましすぎて…。私ってずっと集中していけるタイプじゃないんですよ(苦笑い)」

 これも魅力の一つ。短期決戦のクライマックスでは「フライングを持ってしまったけど、逆に集中して行けるんでそこは気にしないです」。

 あまり走る機会の少ない住之江だが、過去4節の成績を見てみると3節で優出の実績。そのうち1回が優勝と意外と結果を残している。

 「淡水の中でも得意な方だし相性は悪くないと思いますよ。とにかくここは乗り心地。そこさえしっかり調整すれば大丈夫です。住之江の前に多摩川を走ってくるんで、そこでしっかり合わせておきます」

 昨年は優勝戦2着。取り逃したティアラ、今度は絶対につける!

◆先行予想
 ベテラン勢がシリーズを引っ張って行くか。中でも獲得賞金ランク12位の守屋美穂とは2万8000円差で惜しくもクライマックス入りを逃した地元の高橋に注目。11月オールレディースでは初日から好気配をキープ、優勝戦は4コースから冷静なブイ差しで優勝と貫禄を見せつけた。初日D戦は1枠発進。スカット逃げて勢いづけるか。

 8月三国レディースチャンピオンで負傷した山川も復活。ケタ違いの速攻力で圧倒する場面もありそう。谷川は9月芦屋で優勝、近況リズムもまずまず。機力さえ仕上がれば機敏なターンテクニックで見せ場をつくる。

 中堅どころでは安定感ピカイチの中谷。11月戸田の優勝戦でFを切ったのが痛かったが、すでに気持ちは切り替わっている。コース問わずの自在ハンドルで常に上位圏内へ。8月三国レディースチャンピオンで優出を果たすなどメキメキと頭角を現してきた松本、さらに10月江戸川、11月戸田で優勝と賞金争いで追い込みをみせた大滝もV戦線を引っ張りそう。

 11月住之江でFを切ってしまった魚谷。だがシリーズを通して気配は抜群。調整の方向性はすでにインプット?

 2日目12Rではテレボート会員サイトにおける“お気に入り選手”登録上位6人による「テレボート特選」が行われる。エントリーされているのが魚谷、大滝、山川。これにS自慢の宇野、高速ターンの長嶋、攻守バランスの取れた山下と豪華キャスト。こちらも見逃せない。

◆「賞金女王決定戦」今回から“プレミアムG1”にリニューアル
 その年の獲得賞金上位12人の女子レーサーが集結するレースとして2012年に開設された賞金女王決定戦。記念すべき第1回大会は大村で開催され三浦永理が初代クイーンの座を射止めた。第2回大会は芦屋で平山智加が二代目クイーンに。そして第3回となる今回は「プレミアムG1・クイーンズクライマックス」としてリニューアルされる。さらに史上初となる“大みそか決戦”としてボートレース界を締めくくる大一番となった。

 また、クイーンズクライマックスとは別に獲得賞金13位~54位までの42人が出場する「シリーズ戦」(26~31日)が来年以降は一般戦からG3競走へ格付けされることになっている。

 なお悪天候等、レースができない状況になった場合は翌年に持ち越されず中止となる。

◆ツイッター連動企画
 ツイッタ-で選手への応援メッセージをつぶやいてみよう!30日・31日にボートレース住之江で開催されるプレミアムG1第3回クイーンズクライマックスの中継を行うサンテレビでは、ツイッタ-と連動した企画を実施する。選手やゲストへのメッセージ、番組の感想などをハッシュタグ「#SUNボート」をつけてつぶやくと選ばれたものがリアルタイムで放送される。あなたのメッセージが放映されるかも!?つぶやきの募集は放送終了間際まで。

 ※ハッシュタグ「#SUNボート」をつけてつぶやくと番組内でつぶやいた内容が紹介される場合がありますのでご了承ください。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る