G1周年記念競走展望

【徳山クラウン争奪戦】今村豊 主役は譲れない

[ 2013年9月10日 06:00 ]

地元周年記念で気合十分の今村豊
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 いくつもの大きな水たまりを残して季節は秋へと移ろい変わる。ボートレース徳山・開設60周年記念「G1徳山クラウン争奪戦」は11日に開幕。初日と2日目の第12Rでダブルドリームを行う6日間の熱戦譜だ。

 初日ドリームの1枠は地元の雄・今村豊。当地のお盆シリーズ初日にF。そして丸亀のMB記念最終日にもお手つき今期F2となってしまった。昨年のこのシリーズ覇者でもある辻もまた同様。MB記念で今期2本目となるFを切ってしまった。初日のドリームは風雲急を告げている。2日目のドリームは豪華版だ。瓜生、池田、魚谷、今垣と過去、賞金王に輝いた面々が激突する。若手も粒ぞろいだ。原田篤志、今井貴士、下條雄太郎の3人をピックアップした。

 主役はやはり今村豊。しかし、直前のMB記念(丸亀)で痛恨の勇み足。お盆レースに続くF2の身になってしまった。初日メモリアルドリーム戦の1号艇だが、微妙な状況になった。90年と04年の覇者が地元周年記念のタイトルを懸け最善のさばきに期待したい。

 遠征陣も強力だ。田中信一郎は今年に入り地元住之江のタイトル戦で【4】、続く尼崎の周年記念では4日目の(1)(1)で予選を突破したが、準優敗退。三国地区選手権は【5】とG1戦線が続く中で、3月の平和島総理杯では5着スタートから(2)(2)(2)(2)(2)着5本にまとめ優出【3】と3度の賞金王が意地を見せた。そして6月の三国周年記念では4日目の前半戦で節間1回だけ連対を外したが、1年半ぶりにG1V。今回のV候補の一角には間違いない。

 山崎智也の13年度の初戦のスタートはタイトル戦。地元の桐生で初笑い。続く浜名湖の周年記念は勝負駆けに失敗したが、江戸川のG1地区選手権は4日目から5連勝でV。3月の平和島総理杯は3日目にピンピン奪取で優出【5】。続くG1多摩川周年記念【5】、平和島周年記念【4】、福岡の笹川賞は予選敗退、6月に入り芦屋周年記念【4】、桐生周年記念【5】と1月の地区選手権以来、優勝から遠ざかっている。昨年の賞金王がそろそろ徳山プールで巻き返す。

 昨年の覇者・辻栄蔵は大会連覇が期待されるが丸亀MB記念でF2の身となった。昨年の周年記念ではオール3連対と圧勝V。同大会2連覇となれば、76、77年の野中和夫以来で史上2人目となるが…。

 V候補の一人にあがる坪井康晴。徳山周年記念では06年の53周年記念で優勝すると、55周年記念では優出【2】、59周年記念でも優出【2】と実績は申し分ない。しかしG1優勝は昨年の福岡周年の(6)(2)(2)(2)(1)(2)【1】から1年4カ月遠ざかっている。初日ドリーム戦から気合を入れる。

 早くも暮れの賞金王出場に当確を決めている池田浩二。賞金ランキングトップを快走。SG、G1戦線の実績は言うまでもないだろう。10年の57周年記念覇者が余裕を持って徳山に参戦してくる。

 97年と09年の徳山周年記念で2度優勝している今垣光太郎。昨年のG2徳山モーターボート大賞でも優勝している。今年は7優出して2V。地元の三国のタイトル戦はオール2連対で優勝。リズムも上昇中で大暴れの予感。

 その他では今年1月に徳山で開催されたG1中国地区選手権で優勝した平尾崇典。昨年の徳山G1新鋭王座チャンピオンの茅原悠紀の岡山勢も注目したい。

 若手では昨年の徳山新鋭リーグでパーフェクトVを飾り、新鋭王座でも優出2着に入った西村拓也が楽しみな存在になる。

 今年新年早々、3節連続優出、その3節目の若松でW優勝戦で勝ち、すでに9優出して4Vを挙げている瓜生正義、7月オーシャンカップで優出【6】の峰竜太とトップレーサーも参戦。

 山口支部からは白井英治、寺田祥をはじめ、谷村一哉、原田篤志、吉村正明、大峯豊、柳生泰二が参戦する。白井は08年の55周年記念に続く2回目の優勝目指す。寺田は悲願の徳山周年記念の初制覇を狙う。特にSG帰りの大峯は5月のゴールデンウイーク、8月のお盆レースで当地連覇を決めリズムは上々だ。

◇徳山モーター評価

 現在使用されているモーターは今年7月23日に初下ろしされて9節前後となる。エース候補を挙げるとすれば出足で63号機、伸びで66号機が2強だ。ストライクゾーンを外れても出足、回り足は最強の63号機。行き足、伸びは66号機と甲乙付け難い。
この2強に続くのが勝率、複勝率トップの50号機。優出4回、優勝1回と実績を残し、乗り手に関係なく噴き上げている。

 お盆レースで地元の大峯豊が優勝した65号機も伸び中心に上位級のモーター。ほかでは33、31、38、18、19、12、25、20に急浮上をしている48号機が素性いいモーターだ。 

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