豊島九段 王位奪回ならず 藤井王位に2年連続1勝4敗「早い段階で悪くした将棋が多かった」

[ 2022年9月6日 20:25 ]

豊島将之九段
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 無冠返上を期した豊島将之九段(32)の戦いは第5局で幕引きになった。右手で駒台をかざし、投了を告げた豊島はしばしの沈黙の後「ちょっとずつ悪かったでしょうか?」と勝者へ声を掛けた。

 昨年王位、叡王、竜王戦と3度、藤井に敗れた。それ以来のタイトル戦はまたも藤井に屈した。

 互角で迎えた終盤、互いに打ち合った端角の効果が明暗を分けた。「使いづらいことは分かっていた。でも、打たずに他の手が分からなかった」。81手目、残り1時間52分から59分を投じた端角は藤井陣を射抜いた。最終的に2枚角で迫ったが、代償として自陣に負った深手が、致命傷になった。

 前期7番勝負と同じスコアどころか、同じ星の並び。「早い段階で悪くした将棋が多かった」と総括したが、いずれも中盤まで競った内容だった。

 今年度、残るタイトルの挑戦機会は挑戦者決定リーグ入りが決まっている本社主催・第72期ALSOK杯王将戦と、挑戦者決定トーナメントの初戦が控える棋王戦のみ。初対戦から6連勝した元祖・藤井キラーの復活がなければ藤井1強はますます進む。

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2022年9月6日のニュース