阪神・岡田監督 佐藤輝に荒療治「使わなアカンの?」 “ベンチ縛り”で奮起を促す

[ 2024年3月17日 05:15 ]

オープン戦   阪神3ー4中日 ( 2024年3月16日    バンテリンD )

<中・神>ベンチスタートとなった阪神・佐藤輝(中央)(左は岡田監督) (撮影・須田 麻祐子)
Photo By スポニチ

 阪神・岡田彰布監督(66)が16日の中日戦で不振の佐藤輝明内野手(25)に荒療治を施した。10試合ぶりに先発から外し、8回の好機も含めて最後まで起用はなく、オープン戦では新人だった21年3月21日のオリックス戦以来、2度目の欠場で終えた。メッセージを込めた“ベンチ縛り”で開幕5番を期待する若き大砲に奮起を促した。 

 佐藤輝は前を向き、しっかりとした足取りでベンチから出てきた。ユニホームに土はついていない。代打での打席もなく、ノイジーから助言を送られる場面もあった。オープン戦では新人だった21年3月21日のオリックス戦以来、2度目の欠場。開幕前では最後の試合で休養目的だった当時とは、意味合いがまったく違った。

 「試合に出なかった?気持ち的に変化は特にありません。結果が出るように、また頑張ります」

 同じように欠場だった木浪、森下とも意味合いが違う。前日15日の中日戦では0―0の9回無死一、三塁で空振り三振を喫し、岡田監督から「なんでもええやん、バットに当たったらのお。前に飛んだら何かが起きる。三振は何も起きない」と強烈にダメ出しされた。打率・128の低調な打撃だけではなく、状況に応じた打撃もできていないことも理由の一つだ。

 先発を外れたのは2月24日のヤクルト戦(浦添)以来。前回は近本、大山ら他の主力もそろって途中出場だった。開幕まで残り7試合で迎えた今回とは、やはり意味合いが大きく違う。岡田監督は佐藤輝の話題に不機嫌さを隠さなかった。

 「使わなかっただけやんか。なんでや。使わなアカンの?なんでそこまで言われなアカンの。選手起用まで言われたら、かなわんわ」

 昨季は横浜遠征中の6月25日に降格を言い渡し、10日間の2軍調整。復帰後は68試合で打率・293、15本塁打、54打点の奮起を呼んだ。今春は特守に励んだキャンプから通じて「下半身がどっしり安定したな」など褒め言葉が先行。おだてるだけでなく、やはりムチも振るった。

 代わりに三塁で先発した糸原は初回に先制打。今春キャンプで三塁準備をさせた小野寺も途中出場から得意の右打ちで適時打を決めた。9回は佐藤輝が1日前にバットに当てられなかったマルティネスに対して若手が3連打。発奮材料になったかどうか。答えは佐藤輝が打席で出すしかない。(畑野 理之)

 《前年日本一チームのOP戦2桁敗戦は2年ぶり》
 阪神がオープン戦10敗目、前年日本一チームのオープン戦2桁敗戦は22年ヤクルトの11敗(4勝2分け)以来2年ぶり。このときヤクルトは巨人と同率の11位で終了。阪神は目下勝率・091で単独最下位。前年日本一チームがオープン戦単独最下位なら、直近では98年のヤクルト(4勝13敗2分け)以来になる。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月17日のニュース