西武・隅田 万全6回1失点10K 元同僚・山川との対決は無安打2三振「嫌な印象を与えられたかな」

[ 2024年3月17日 05:30 ]

オープン戦   西武1―2ソフトバンク ( 2024年3月16日    ペイペイD )

<ソ・西>西武先発・隅田(撮影・岡田 丈靖)
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 西武の隅田知一郎投手(24)が16日、ソフトバンクとのオープン戦に先発して6回3安打1失点、10奪三振の快投。昨季まで同僚だった山川穂高内野手(32)との初対決も3打数無安打、2奪三振と完勝した。オフのフォーム改良で内角への制球力が向上したことが好調の要因。先発が有力視される30日の楽天戦(楽天モバイル)に向け、成長著しい左腕が弾みをつけた。

 敵となった主砲の足元を動かし、苦い印象を植え付けた。4回無死一塁。隅田がソフトバンクにFA移籍した山川と対峙(たいじ)した。カウント0―1から強気に内角直球を2球続けた。いずれもボールになったが、最後は真ん中低めの126キロチェンジアップで空振り三振。胸元を突いた残像が利いた。

 「直球でしっかり足を引かせることで、外が遠く見えて手が伸びたと思う。初対戦にしてはシーズンに向けて、嫌な印象を与えられたかな」

 初対決の初回2死二塁は、カウント1―2から134キロスプリットで空振り三振。「勝負球を狙っているなという感じは凄くした」。相手の狙いを察知しながらも、球速差が約10キロあるスプリットとチェンジアップを使い分け、3打数無安打2三振に封じた。

 6回を3安打1失点、10奪三振。ソフトバンク打線から全球種で三振を奪った。「いい打者が多いけど、しっかり迷わせて追い込めた。勝負できるカウントをしっかりつくれた点は凄く良かった」。侍ジャパンとして登板した7日の欧州代表との強化試合では3者連続3球三振。「イマキュレート(欠点のない)イニング」に続く快投を演じた進化の秘訣(ひけつ)は右目にある。

 このオフは2年連続で巨人・菅野、メッツ・千賀らを指導してきた「鴻江スポーツアカデミー」に参加。猫背タイプの隅田は、グラブから始動するフォームに修正した。投球時に右腰に乗った体重を一気に解放するタイミングが重要。開きを抑制するため、リリースまでは右目で捕手を見る動作を何度も反復した。「感覚が180度変わった」。フォームのバランス改良が抜群の制球力を生み出した。

 30日の開幕2戦目となる楽天戦での登板が有力。「開幕からスタートダッシュができるように準備していくだけ」。ここからギアを上げていく。(福井 亮太)

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