ソフトB近藤は選手目線でも「いつアウトになってるか分からない男」移籍2年目さらなる“進化”に注目

[ 2024年3月17日 07:45 ]

ソフトバンク2年目を迎えた近藤
Photo By スポニチ

 今季はどのような成績を残すのか。ソフトバンクの近藤健介外野手(30)が移籍2年目のシーズンを迎える。

 ここまでのオープン戦の出場はまだ6試合で、打率・385、0本塁打、1打点。打席数が少ない中でも出塁率・529はやはり強烈だ。前後を打っている新加入の4番・山川が「近ちゃんはいつアウトになってるんですかね。それくらいの感じ。ジャパンの時も、敵チームだった時も、味方の時も、ずっと打ってるようにしか見えない」と脱帽するほどの姿を見せている。

 昨季は初となる全143試合に出場して、打率・303、26本塁打、87打点をマークした。これまで打撃3部門のタイトルはなかったが、打率2位、本塁打1位、打点1位で2冠王だった。自身3度目となる最高出塁率のタイトルも手中に収め、さらに長打率・528、得点圏打率・373もリーグ1位だった。

 いくら本拠地が狭くなったとはいえ、明確に長打率の向上を掲げ、重圧もあった移籍初年度から実現した。現役時代に通算413本塁打を放った小久保監督も「距離は伸ばそうと思っても伸ばせるものではない。ヒットメーカーは(長打狙いにシフトして)崩れてしまうことも多いけど。彼は相当技術が高いと思う」と証言したほどの驚きの変化だった。

 もちろん、まだまだ上を目指している。向上心の高さはチーム内の誰もが認めるところ。3打席ヒットを打っていても、最後の1打席で大いに悔しさをあらわにする。究極の理想は打率10割だ。冒頭の山川の言葉を伝えた上で、近藤に尋ねると「それはもちろん。そのように確率を上げるために練習しているので」と力強い言葉が返ってきた。

 昨季2位に終わった打率を大きく上げて、驚異的な出塁率をマークするのか。さらに本塁打を積み重ねるのか――。王球団会長が「上を目指してチャレンジする姿勢が素晴らしい」と称える背番号3のさらなる“進化”に注目したい。(記者コラム・木下 大一)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月17日のニュース