巨人・戸郷 無四球で飾った今季初完封 原監督「新しい翔征」多彩な球種で緊迫「1―0」制す

[ 2023年5月25日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人1-0DeNA ( 2023年5月24日    東京D )

<巨・D>戸郷(右)は5勝目を完封で飾り大城卓と抱き合って喜ぶ(撮影・西川祐介)
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 巨人・戸郷翔征投手(23)が24日、DeNA打線を5安打無四球で完封し、リーグトップタイの5勝目を挙げた。完封は昨年7月12日の阪神戦以来プロ2度目で、チームにとっては今季43試合目の初完封勝利。球団日本人投手では05年の上原浩治以来18年ぶりの無四球での「1―0」完封勝利で、チームに貯金1をもたらした。

 今季43試合目でチームの完封一番乗り。戸郷の投球を、原監督が解説した。

 「今日は比較的、多い球種を使って投げていた。新しい翔征だったなと。それほど力まずに、スピンの利いたいいボールを投げていた」

 ヨーイ、ドンから、新しいスタイルだった。初回、先頭の佐野に対して投じた球種は、131キロのスライダーだった。昨年3本塁打を許し、前回対戦した9日に先頭打者本塁打を許していた天敵に、今季8試合目の先発で初めて、第1球にスライダーを選択した。

 1―0の4回2死で迎えた桑原には、3年ぶりにカットボールを投げた。2日前のブルペンで試投し、手応えをつかんでいた。143キロは高めに外れたが「これから使える球になっていくかなと。幅を広げたくて、球種がたくさんあれば、いろいろなアプローチができる」。石田との緊迫した投手戦でも「そういう余裕もあったのが完封できた要因かなと思います」と言った。

 8回を終えて111球。もちろん、続投するつもりだった。「戸郷コール」に包まれた9回のマウンド。1番から始まる12球団トップのチーム打率・267を誇るDeNA打線を、全て代名詞のフォークでアウトを奪う3者凡退締め。127球を投げ切った。ヒーローインタビューでは、休養を与えてもらった中継ぎ陣がベンチに一直線に並び拍手を送った。その姿に「めっちゃびっくりしました」と喜んだ。

 9日のDeNA戦での今季チーム初の完投勝利に続き、完封も一番乗り。「(右肘痛で離脱中の)菅野さんが帰ってくるまで、チームを支えるくらいの感じで」と新エースの自覚も十分だ。無四球で1―0の完封は、チームの日本人では05年10月2日の上原浩治以来18年ぶり。くしくも、相手はベイスターズで同じ5安打完封だった。(川島 毅洋)

 ≪球団の日本人投手では上原以来≫戸郷(巨)が無四死球で1―0完封。自身の完封は昨年7月12日阪神戦以来、無四死球完投は昨年5月27日、日本ハム戦(完投敗戦)以来、ともに自身2度目になるが無四死球完封は初めてだ。また、チームで1―0完封は、20年8月18日阪神戦の菅野(四死球1)以来。無四死球の1―0完封となると15年6月27日ヤクルト戦のマイコラス以来、日本人では05年10月2日横浜戦の上原浩治以来18年ぶり。

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