東芝が連覇 最多12度目頂点 31歳ベテランが決めた!侍・山田の先輩の柴原がV3ラン

[ 2023年3月10日 04:30 ]

JABA東京スポニチ大会最終日決勝   東芝3-1Honda ( 2023年3月9日    神宮 )

<東芝・Honda>優勝を決め、平馬監督(中央)を胴上げする東芝ナイン(撮影・木村 揚輔)
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 準決勝、決勝が9日、神宮球場で行われた。東芝は決勝でHondaを3―1で下し、大会連覇を達成。並んでいたENEOSを抜いて歴代最多となる12度目の頂点に輝いた。主将で正捕手の柴原健介捕手(31)が1点を追う4回に決勝3ラン。10年目のベテランが勝負どころで値千金の一発を放った東芝は、今年の日本選手権大会出場権を獲得した。

 決勝では新人3人が上位でスタメン。世代交代が進む中、試合を決めたのは4月で32歳となる主将の柴原だ。1点を追う4回2死二、三塁でチェンジアップを捉えると打球は左翼席へ。日大時代以来という神宮での一発が決勝弾となり「最高でしたね」と笑顔がはじけた。

 日の丸を背負って戦う後輩へのエールも込めた一発だった。侍ジャパンの山田(ヤクルト)は履正社時代の1年後輩。主将だった柴原は「厳しいことを言っちゃうタイプなので。厳しく接していたかな」と当時を振り返る。それでも顔を合わせたら今でも気軽に話し、数年前までは飲みに行く間柄でもあった。「今では天と地の差になっちゃいましたけどね」と笑うが、その後輩も本拠地とする神宮でアーチを描き「今はファンです。世界一になってほしい」とエールを送った。

 節目の10年目。ベテランの域に達し「教えていかなければいけない立場にもなった」と自覚ものぞかせるが、現役にはこだわり続ける。理由は家族。「凄いモチベーションになるし、良いところも見せたい。きっとホームランもネット中継で見てくれていたと思います」。5歳と3歳の娘を持つパパで、4月には第3子も誕生する予定。愛する夫人と娘たちのためにも、体が動く限りは現役にこだわるつもりだ。

 大会連覇は平馬淳監督が主将だった03、04年以来。現主将の殊勲弾で、快挙を達成した指揮官も「最後は主将が決めてくれると思った。あいつが決めてくれたのは本当にうれしい」と目を細めた。

 柴原は「また明日から次の大会へ向けて、しっかりと準備したい。こいつら、すぐに調子こいちゃうので」と責任感をにじませる。最大の目標は2大大会制覇。優しさと厳しさを併せ持つ主将を中心に、もっと強くなる。(村井 樹)

 ◇柴原 健介(しばはら・けんすけ)1991年(平3)4月16日生まれ、大阪府出身の31歳。小3から野球を始め、履正社では山田(現ヤクルト)の1学年先輩。2年選抜でベンチ入り。日大を経て東芝に入り、都市対抗と日本選手権には計8回出場している。19年には社会人日本代表として台湾で行われたBFAアジア選手権に出場し、準優勝に貢献。1メートル81、86キロ。右投げ右打ち。

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