ヌートバー「日本大好き!みんなありがとう」 まさに劇場!超美技、逆転口火打に死球に好走塁で大勝呼ぶ

[ 2023年3月10日 23:17 ]

WBC1次ラウンドB組   日本13―4韓国 ( 2023年3月10日    東京D )

<日本・韓国>勝利し、ペッパーミルポーズを決めるヌートバー(撮影・光山 貴大)
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドB組は10日、東京ドームで行われ、日本は韓国と対戦。打線が13安打13得点と爆発し、13―4で大勝した。2連勝で準々決勝進出に1歩前進した。「1番・中堅」で出場した侍ジャパンのラーズ・ヌートバー外野手(25=カージナルス)が好守に躍動した。

 東京ドーム観衆の大声援を受け、お立ち台に上がったヌートバーは「最高の気分です。日本代表のメンバーの一員となれて本当に光栄に思いますし、勝てて良かったです」とし、最後に「ニッポンダイスキ、みんなありがとう」と日本語で話して右こぶしを突き上げると、東京ドームの大きな歓声に包まれた。

 まさにヌートバー劇場だった。3点を先制されて迎えた3回裏。無死一、二塁で中前へ適時打を放ち2試合連続安打を記録すると、一塁ベース上でド派手なガッツポーズと雄たけびをあげ、侍打線を鼓舞した。このヌートバーの気迫に近藤も中越え二塁打で続いて1点差。韓国先発のキム・グァンヒョンを降板に追い込むと、吉田が中前へ逆転の2点適時打を放って一挙4点を奪い逆転に成功した。「もちろん勝てたことが一番うれしい。打線も1番から9番までまんべんなく打って、ピッチャー陣も素晴らしいピッチングをしてくれて最高です」と語った。

 6回には無死一、三塁の好機で韓国5番手の左腕キム・ユンシクの2球目が背中付近を直撃。バットを投げつけ怒りをあらわにし、7回には右翼線への安打で右翼手が三塁送球するのを見るや、二塁を陥れる好走塁。日本に流れを引き寄せた。死球については「ちょうど凝っていたところにぶつかってほぐれたのでちょうどよかった」と笑った。

 4─3で迎えた5回1死一塁の守備ではキム・ハソンの遊撃後方の浅いフライに対し、敢然と頭から飛び込むダイビングキャッチ。抜けていれば同点のピンチを迎える中、ビッグプレーでチームを救う。ベンチでは大谷が両手で頭を抱えて「エグ」と話す場面があった。「ありがとう。ありがとう。ありがとう」と日本語で連呼した。

 試合前のベンチでは、声出し役に指名され、「タツジ、タツジ!」と声を掛けられながら、さっそうと輪の中心へ。すると通訳を介して「兄弟として、家族として、残り6試合。昨日の夜で緊張もとけて、きょうは自由に積極的に動きましょう」と話した。その直後、今度は日本語で「ガンバリマス。サア、サア、イコウ!」と絶叫すると、選手たちから大きな拍手が起きた。

 「ペッパーミル」パフォーマンスは侍ジャパンに定着した。「チームメートもファンのみなさんも受け入れてくれてうれしいですし、一体感のあるセレブレーションとなっていますので続けていきたい」と言った。ネット上では「ヌートバー神」の声もあがる。世界一を目指す侍ジャパンの中心に背番号23がいる。

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