【センバツ】大阪桐蔭・前田が狙う金字塔「江川卓の60奪三振」&「ダルビッシュ以来のノーノー」

[ 2023年1月27日 17:25 ]

練習中に笑顔を見せる大阪桐蔭・前田 (撮影・後藤 大輝)
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 第95回選抜高校野球大会(3月18日から14日間、甲子園)の出場校を決める選考委員会が27日に行われ、晴れの出場校が決まった。一般選考枠は記念大会に伴い、例年より4校増。東北、関東、東海、四国の4地区が各1校増となった。

 昨春の覇者で、2022年の明治神宮大会で優勝した大阪桐蔭(大阪)は「神宮大会枠」を割り当てられ、確定していた。その全国屈指の強豪校で、注目を集めるのが今秋ドラフト1位候補で主将も務める前田悠伍投手(17)だ。1年秋の明治神宮大会、2年春の選抜、同秋の国体、明治神宮大会とすでに4度の“全国制覇”を経験し、今年は「チームとしてはまず選抜で日本一。個人としてはドラフト1位を目指したい」と抱負を口にしている。

 そんな前田には「記録」との戦いも付いてくる。球数制限のある昨今では、完投数(5)、完封数(4)などの大会記録達成は難しいが、1大会最多タイ記録となる5勝の可能性は十分にある。達成ならば、1983年の水野雄仁(池田)、1998年の松坂大輔(横浜)、2012年の藤浪晋太郎(大阪桐蔭)らプロを沸かせた投手と肩を並べることになる。

 また、奪三振記録として長年君臨してきたのが1973年の江川卓(作新学院)の「60」。40年ぶりに記録が更新されるかも注目だ。さらに選抜大会の無安打無得点試合は過去に12試合(完全試合2試合を含む)あるが、直近では2004年の第76回大会で東北・ダルビッシュ有投手が、1回戦の熊本工戦で達成して以来、現れていない。こちらの金字塔にも注目が集まる。

 前田は昨春の選抜大会では2試合に登板。準々決勝の市和歌山戦では6回1安打無失点で12三振。また決勝の近江戦では7回2安打1失点(自責点0)で11三振、という完璧に近い内容だった。

 ◇前田 悠伍(まえだ・ゆうご)2005年(平17)8月4日生まれ、滋賀県長浜市出身の17歳。古保利小2年から高月野球スポーツ少年団で野球を始め、6年時にオリックスJr.選出。高月中では湖北ボーイズに所属。1年時にカル・リプケン12歳以下世界少年野球日本代表として世界一。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。2年時の春夏に甲子園出場で春優勝。同秋の明治神宮大会で2連覇。1メートル80、78キロ。左投げ左打ち。

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