広島・新井監督 異例の4時間超スタッフ会議 春季キャンプ1・2軍振り分け 若手の切磋琢磨期待

[ 2023年1月27日 05:00 ]

広島護国神社での必勝祈願で柏手を打つ新井監督
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 広島は26日、マツダスタジアムで4時間超に及ぶスタッフ会議を開き、春季キャンプでの1・2軍の振り分けを決定。新人では益田武尚(24=東京ガス)、河野佳(21=大阪ガス)、長谷部銀次(24=トヨタ自動車)の3投手が1軍切符をつかみ、会沢翼捕手(34)は09年以来14年ぶりの2軍始動となった。新井貴浩監督(45)は頻繁な入れ替えを予告。戦力底上げに若手の切磋琢磨(せっさたくま)を期待した。

 異例の超ロングラン会議だった。午前11時過ぎに始まり、休憩を挟んで午後3時過ぎに終了。実に4時間超に及ぶミーティングを終えた新井監督は「スタッフ全員の意見を聞きたかったし、(育成方針などを)全コーチで共有していたら長くなった」と説明した。

 会議では、春季キャンプのメンバー振り分けが決まった。1軍は若手が中心で、社会人出身ルーキーの益田、河野、長谷部3投手が初切符。「長谷部はショートイニングのイメージ、益田と河野は長いイニングを考えている」と明かした。

 野手では田村、育成の木下が1軍初始動。木下は昨春も選ばれながら直前の新型コロナ感染で参加できず、秋季キャンプでの奮闘が実った。指揮官は「あれほど元気を出してアピールできる子は、なかなかいない。いるだけで周りの雰囲気が変わる」と期待する。

 一方でドラフト1位の斉藤(苫小牧中央)ら高卒ルーキーに、ベテランの会沢、松山、野村、一岡らはじっくり調整させるため2軍スタートが決定。実績組については「彼らは自分でできる。来たるべき日に備えて調整してくれると思う」と信頼感を強調した。

 戦力の底上げを図る春。キャンプのテーマは「切磋琢磨」だ。中でも守護神・栗林につなぐ7、8回のセットアッパーをどう組むかは昨年来の課題。「結果もだけど、内容を重視したい。それと心。マウンドでの姿を見ていきたい」と語った。

 既に頻繁な入れ替えを予告。「1軍も2軍も一緒。多くの選手にチャンスがある」。期間中は激しいサバイバルが繰り広げられ、投手は第1クールから打撃投手に登板、2月11日からの第3クールでは沖縄切符を懸けて紅白戦が組まれる。

 この日午前には、広島市中区の護国神社で必勝を祈願し、絵馬に「日本一」と記した。新監督は「不安もあるけど、選手への期待感が上回っている。どんな競争を見せてくれるのか、楽しみ。私自身も一緒に選手と汗を流し、泥にまみれてガムシャラにやっていきたい」と力を込めた。


 《森下&床田1軍》C…昨年10月に右肘手術を受けた森下と、同8月の右足関節骨折からの復活を目指す床田は、いずれも春季キャンプ1軍スタートが決まった。新井監督は「術後であまり無理をさせたくないが、暖かいところでコンディション優先の環境をつくってあげたいということで、1軍に帯同させる」と意図を説明した。3月31日の開幕を逆算して調整を行っている両腕の今後については「開幕ありきで焦っても、途中で離脱されるのがチームには一番痛い。慎重に進めていくように指示をした」と方針を示した。

《1・2軍キャンプ参加選手》
 ◆1軍【投手】九里、森浦、大瀬良、森、森下、栗林、中崎、益田、床田、ケムナ、長谷部、矢崎、アンダーソン、島内、松本、河野、戸根、藤井、遠藤、ターリー、コルニエル【捕手】坂倉、石原、磯村【内野手】上本、田中、堂林、マクブルーム、菊池、小園、矢野、羽月、デビッドソン、二俣【外野手】西川、秋山、野間、宇草、中村健、末包、大盛、田村、木下
 ◆2軍【投手】大道、岡田、野村、薮田、黒原、一岡、高橋、塹江、斉藤、アドゥワ、小林、玉村、中村祐、行木、坂田、辻、新家、中村来【捕手】中村奨、会沢、持丸、清水、高木【内野手】曽根、三好、林、韮沢、内田、前川【外野手】松山、久保、名原、中村貴

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2023年1月27日のニュース