【ラグビーW杯】日本・松島 チームに悔いなし「出られなかった、選ばれなかった選手の思いもつないだ」

[ 2023年10月8日 23:06 ]

ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組   日本27―39アルゼンチン ( 2023年10月8日    ナント )

<日本・アルゼンチン>大会を終え、場内を回って頭を下げあいさつする日本代表フィフティーン(撮影・篠原 岳夫)
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 世界ランキング12位の日本は同9位のアルゼンチンに27―39で敗れ、2大会連続の決勝トーナメント進出を逃した。国外開催のW杯での初の8強入りはならず。今大会を最後に退任するジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の指揮の下、「ONE TEAM」となって戦い続けた男たちの旅路が終わった。

 前回2019年大会後にフランスに渡って4年。新たな挑戦を終えた松島幸太朗(30)は「コロナもあったけど、僕にとっては経験は凄くでかかったと思います」と振り返った。しかし、届かなかった8強。「もう少し(自分が得た経験を)生かしきれなかった」と悔しさを押し殺した。

 ジェミージャパンについては「このチームよりハードワークしているチームはないと思う。練習量というところで(コロナ禍で)試合ができなかったという部分をカバーしてきた。試合に出られなかった選手たちも、選ばれなかった選手たちもみんな頑張っていた。そういった思いをつないでいって、このワールドカップに来てパフォーマンスは出した。そういったところでの悔いはないです」と前を向いた。

 日本開催だった19年大会は1次リーグを4戦全勝で突破し、史上初の決勝トーナメント進出。日本中がラグビー一色に染まり、23年の今大会に向けて前途洋々のはずだった。が、年が明けた20年、新型コロナウイルスの世界的流行により全てが暗転。国内リーグはシーズン途中に打ち切られ、代表戦はおろか、合宿などの活動も一日たりともできず。進化の時計の針が、パタリと止まった。

 21年春、1年半ぶりに活動を再開。20年以降は大会前までにテストマッチをわずか17試合しか実施できず、4勝13敗と大きく負け越し。それでも首脳陣と選手は信頼関係を失わず、W杯本番にピークを合わせてきたが、第2戦でイングランドに完敗。背水の陣となったこの試合に全てを懸けたが、南米の雄の壁にはね返された。

 昨秋からW杯をエベレストに例え、頂点を目指してきた日本代表。一瞬の気の緩み、判断の誤りが死につながる「デスゾーン」で、その歩みは終わった。

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