東山高監督・松永氏 石川、高橋藍ら4人の教え子にエール「パリで貪欲にメダル狙ってほしい」

[ 2023年10月8日 04:41 ]

バレーボール パリ五輪予選   日本3-0スロベニア ( 2023年10月7日    東京・国立代々木競技場 )

中大3年時の石川祐希(左)と松永理生監督(右)(松永理生氏提供)
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 東山高監督の松永理生(りお)氏は日本代表に教え子が4人いる。パナソニックなどでプレーし代表経験もある松永氏は12~17年に中大監督を務め石川、関田、富田を指導。19年に赴任した東山高ではコーチ、監督として高橋藍を育てた。

 石川は向上心が高く、1年時から監督室に入ってきて練習メニューを見て「自主練が一番伸びる。15分でいいから自主練を入れてください」と直訴してきた。驚いたのは体を回旋させる能力。石川は入学時「懸垂が1回できるかどうか」。筋力が弱いのに体を動かす能力が高いのでケガのリスクがつきまとった。「体をひねるエネルギーが凄すぎて背中を疲労骨折した。体操選手が折る骨で、バレー選手では珍しかった」。

 関田は「丁寧なトスを上げる子」。バックアタックを最優先するよう義務づけた時期がある。「いろいろ考えてトスを上げなきゃいけないルール」に関田は不満げだったが、その経験が多彩な組み立ての土台となった。

 高橋藍は「石川ほど柔軟性はないが、ジャンプの質、レシーブ後の動きが良かった」才能を見抜き「石川の対角」に育てようと考え、レシーブ後は必ずバックアタックに入ることを厳命した。高橋藍自身も動画を見て石川のフォームを参考にし、ノルマを課すと「石川さんは何回やってたんですか」と聞くなど石川を追いかけるように成長。3年時に代表入り。思い描いた通り石川、高橋藍の対角コンビが誕生する。

 あす9日は松永氏の42歳の誕生日。吉報は4人からの一足早いプレゼント。「石川も関田も藍も富田もパリ五輪で貪欲にメダルを狙ってほしい」。大舞台で教え子が活躍する来夏を楽しみに待つ。

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