【ラグビーW杯】リーチ「日本のラグビーはここで終わりじゃない」35歳集大成のW杯で敗退も前向く

[ 2023年10月8日 21:48 ]

ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組   日本27ー39アルゼンチン ( 2023年10月8日    ナント )

<日本・アルゼンチン>日本代表は無念の敗戦。立ち尽くすリーチと姫野(撮影・篠原岳夫)
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 世界ランキング12位の日本は同9位のアルゼンチン戦に敗れD組3位が確定。フランカーのリーチ・マイケル(35、BL東京)は先発でフル出場し、日本代表歴代単独最多のW杯出場数を17に伸ばしたが、2大会連続、海外大会では初となる8強はならなかった。

 試合後、リーチは「全力を尽くした。でも相手の方が強かった。でもそれがラグビー」と悔しさを押し殺しながら話した。そして「日本のラグビーはここで終わりじゃないんで。どんどん成長していきたいと思います」と前を向いた

 試合前日の7日に35歳の誕生日を迎えた。前回まで2大会連続で主将を務めた精神的柱が、35歳初となる試合で攻守に躍動した。持ち味の低いタックルでアルゼンチンの突破を幾度となく食い止め、選手たちを鼓舞し続けた。

 ここまで全3試合に先発し、タックル回数はチームトップとなる49回を記録。初戦から2戦連続80分間フル出場し、2トライを奪っていた。

 W杯は4大会連続出場。主将として15年大会の南アフリカ撃破や、前回大会での8強進出に貢献した一方、初出場したの11年大会では主力を温存した開催国ニュージーランドに計13トライを奪われ、7―83で大敗。「日本ラグビーの強さはこんなもんじゃない。もっとできる。もっと強く戦える」。日本をラグビー大国に押し上げると訴えてきた。前回大会後の20年に計6カ所も手術をし、一時は引退も考えるほど苦悩したが、不死鳥のようによみがえった。

 今大会では「JM」と書かれた黒ベースに赤のラインが入ったヘッドキャップを着用。大会前に無念の離脱となった、尊敬するロックのジェームス・ムーア(30=浦安)の魂を引き継ぐ決意の表れだった。

 試合前日の会見では「日本ラグビーにとって、この一戦は大事な試合。新しい歴史になる。凄く楽しみにしている」と語っていたリーチ。日本ラグビー界をけん引してきた男の集大成となるW杯が終わりを告げた。

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