砂村光信氏 早大「2つの異なるライン攻撃」で京産大に対応させず

[ 2023年1月3日 04:30 ]

ラグビー全国大学選手権準決勝   早大34―33京産大 ( 2023年1月2日    国立競技場 )

<京産大・早大>後半、伊藤がトライを決める(撮影・篠原 岳夫)
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 【砂村光信 視点】早大は後半10分、FB小泉との交代で野中をSOに入れ、先発SOの伊藤をFBに回した。伊藤はSOとしてはチームを優先してパスマシンになりがちだが、FBでは同27分のトライのように、自分から仕掛ける持ち味を出せる。プレーが安定している小泉を先発させ、ボールを動かしたい時間帯に伊藤へ替えることで試合中に2つの異なるライン攻撃が可能だ。京産大もリザーブにインパクトプレーヤーはいたものの、大舞台で信頼して送り出すには至らず、意図的に替えてきた相手には対応できなかった。

 早大の大田尾監督は今季の強みとして、相手を研究して1週間で作戦を変えて戦える組織の対応力を挙げている。だが、帝京大の選手たちは百戦錬磨で個々の対応力が高い。11月の対抗戦ではフィジカル面の差も見せつけられて大敗しており、早大が勝つにはタックルの精度を高め、一発で止め続けることが大前提になる。一発でトライを取り切った準決勝でのサインプレーを出せるような展開に持ち込みたい。(元U―23日本代表監督)

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2023年1月3日のニュース