京産大 あと1点に泣く…またしても関東の壁、決勝の壁 SO西仲18得点もPG1本「決めていたら」

[ 2023年1月3日 06:00 ]

第59回ラグビー大学選手権準決勝   京産大33ー34早大 ( 2023年1月2日    国立競技場 )

<京産大・早大>後半、早大・伊藤がトライを決める(撮影・篠原岳夫)
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 2試合が行われ、関西王者の京産大は33―34で早大に敗れ、同校初の決勝進出を逃した。留学生3人がそれぞれトライを奪い、SO西仲隼(4年)が18得点しながらも、1点差で惜敗。通算9度目の準決勝で、またも壁を乗り越えられなかった。連覇を狙う帝京大は71―5で筑波大に大勝。8日の決勝(国立)で早大と帝京大が対戦する。

 あと1点に泣いた。ノーサイドを告げる笛が鳴ると、京産大フィフティーンが崩れ落ちる。初の決勝進出に向け、通算9度目となった準決勝。先発した留学生3人がそれぞれトライを奪いながらも、早大から25大会ぶりとなる白星を挙げられず、元日本代表の広瀬佳司監督は厳しい表情で振り返った。

 「早稲田さんにスキを突かれた。ちょっとのスキを15人全員で攻めてくることは分かっていたが、止められなかった」

 開始早々に自慢のスクラムで反則を取られ、修正を繰り返してきたラインアウトでもミスがあった。互角の戦いの中で、それが命取りとなった。

 「タレントのいる関東(の大学)にどうやって勝つのか」(広瀬監督)。ずっと同じテーマと向き合ってきた。昨年度の準決勝で帝京大に30―37と惜敗。その一戦で途中出場した直後に一時退場となったSO西仲は「ホンマにやり返したるという気持ちで1年間やってきた」と語る。全国を意識しながら猛練習を重ね、この日はPG4本など8本中7本のキックを成功させて計18得点。それでも、PG1本のミスに「あれを決めていたら勝っていたから責任を感じる」と悔しがった。

 2年時に規律違反で退寮を命じられながらも、周りに支えられ、最終学年でレギュラーとなったのがプロップ渡辺。試合後のロッカールームで4年生から後輩たちに思いを託すと、力強い言葉を返された。「またここ(国立)に帰ってきます」。悲願の日本一へ、京産大の新たな挑戦が始まる。(西海 康平)

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2023年1月3日のニュース