白井健三さん 引退セレモニーで誓い「人に思いを伝えられるような選手を輩出していきたい」

[ 2021年12月12日 14:20 ]

体操 団体全日本選手権最終日 ( 2021年12月12日    東京・国立代々木競技場 )

白井健三さん
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 体操男子で16年リオデジャネイロ五輪団体総合金メダルで、6月に現役を引退した白井健三さん(25=日体大教)の引退セレモニーが行われ、花束が贈呈された。

 引退表明から約半年が経過。周囲からは「正直、まだ動けるのではないか」といった声をかけられるという。「きっと、『試合に出てください』と言われると、まだ出られるレベルではあると思います。それくらい、体を動かすことはまだやめていないし、体操が大好きという気持ちも変わっていません」。それでも、現役引退という決断に至った思いを「自分自身に対して心を向けることより、この(自分が)させていただいた経験を教えたい学生たち、この思いを伝えたい学生たちが目の前に多く出てきて、自分のことより、人のことに役立つ時間を多く割きたいなと思ったことが引退の理由です」と語った。

 今後は日体大男子のコーチとして、後進の育成に励む。「現役時代と同じように白井健三というオリジナリティを生かした指導だったり、“白井健三の教え子って凄く楽しそうに体操するよね”っていうような、演技に出ない、得点に残ってこないようなところで、人に思いを伝えられるような演技をする選手を輩出していきたい」と誓った。

 ◆白井健三(しらい・けんぞう)1996年(平8)8月24日、神奈川県横浜市出身の25歳。2人の兄の影響で3歳で体操を始めた。寺尾中3年だった11年の全日本種目別の床運動で2位に入り、注目を集める。世界選手権は13年に初出場し、床運動3度制覇など計11個のメダルを獲得。16年リオ五輪では団体金、種目別の跳馬で銅メダルだった。1メートル63。

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