渋野“マンギレ”7位浮上 8番ボギーの怒りをパワーに最終9番バーディー奪取

[ 2021年12月12日 02:30 ]

米女子ゴルフツアー最終予選会第6日 ( 2021年12月10日    アラバマ州ハイランドオークスGC=6677ヤード、パー72 )

第6ラウンド、16番でティーショットを放つ渋野
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 前日に日没のため順延となった第5ラウンド(R)の残りと第6Rが行われた。第6Rで4バーディー、1ボギーの69と伸ばして通算14アンダーとした渋野日向子(23=サントリー)は10位から7位に浮上。念願の米女子ツアー参戦へ、初日81位の出遅れから上昇気流に乗っている。第6Rを9位から出た古江彩佳(21=富士通)も69をマークし通算16アンダーの5位と好位置につけた。

 最終9番は代名詞でもあるバウンスバックでバーディー締め。69と3つスコアを伸ばした渋野は、満面の笑みでホールアウトした。だが、その裏には直前の怒りのエネルギーがあった。

 「イラッとしながら回ってしまったけど、最後のバーディーは良い締め方ができた」

 悪天候でスタートが遅れ風が吹く難コンディション。渋野は「最低限3つ」と3バーディーをノルマにした。その構想通り3バーディーで迎えた8番パー4だ。フェアウエーからピン奥を狙った第2打は風の影響でピン手前にキャリーし下の段に落ちる。そこから3パットでボギー。「痛恨。今日一番のマンギレ(笑い)。腹立つわ~って」と怒りマックスになる。

 だからこそ続くパー5の9番では「ドーンって行ってやりました」とエネルギーに変換。まずは1Wを強振し次に3Wで残り約50ヤードまで運ぶ。58度で放った第3打がカップの縁をかすめるOKバーディーを奪い返した。

 コースは異なるが、ダブルボギーが3つあった第1週に比べ、今週は2日間でボギーが2つと安定。「だんだん自分の思っているゴルフができているような気がする、分からんけど(笑い)。とりあえず、ほんまに良かった」。渋野らしい自然体な言葉に好調ぶりが表れるように、初日81位の圏外から7位まで浮上した。目標もフル参戦の基準である当初の20位以内から上方修正。「もう(20位以内は)意識はしていない。上との差もあるし、残り2日も伸ばしていかないと」と、勝負師の顔で上位を見据えた。

 ▽米女子ツアー最終予選会 米女子ツアーのポイントランク101~150位、8月9日時点の世界ランク75位以内、2次予選会通過者など110人が参加し合計8ラウンド144ホールで争われる。第1週72ホール終了時の70位タイまでが第2週に進出。最終順位で45位までが来季出場資格を得る。20位以内に入ればより多くの試合に出場できる。

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