村上 五輪へ復活、男子500自己新!33秒89で3位 代表残り1枠食い込む

[ 2021年12月12日 05:30 ]

スピードスケート W杯第4戦第1日 ( 2021年12月10日    カナダ・カルガリー )

自己ベストの33秒89をマークして男子500メートルで3位に入った村上(AP)
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 標高約1000メートルの高速リンクで開幕し、男子500メートルで村上右磨(29=高堂建設)が日本勢3人目の33秒台となる33秒89で3位に入った。森重航(21=専大)は34秒09で6位、新浜立也(25=高崎健康福祉大職)は34秒19で9位だったが2人はこの日までの今季W杯通算成績で北京五輪代表入りを確実にした。女子500メートルで小平奈緒(35=相沢病院)は36秒81で2位。女子3000メートルは格下のBクラスで高木美帆(27=日体大職)が自身の日本記録を1秒64更新する3分55秒45で1位となった。

 トンネルの先に、日本勢3人目の33秒台が待っていた。村上は持ち味の鋭い飛び出しから100メートルを全体5位の9秒49で通過。残り400メートルも加速し、日本記録保持者の新浜、急成長株の森重に続き34秒の壁を破った。今季はW杯7レース目で初の表彰台。「ホッとした。ようやく自分のレースができた」と笑顔を見せた。

 11月の第1戦前の練習で転倒。背中を3針、右腕を4針縫うケガを負い、靴の刃の位置がズレた影響も重なり、記録が低迷した。その間に松井、森重がW杯初優勝を飾るなど躍進。重圧と焦りから眠れない日々が続いたが、今大会2日前に刃の位置を修正すると「ようやくブレードが氷を捉えてくれた」と滑りが劇的に好転した。

 この日までの結果を受け、男子500メートルでは新浜、森重の2人が代表権獲得を確実にした。枠は最大3で、村上は松井らと残り1枠を争うが「これからもっと上がっていける。実力がないわけではない。自信を持って滑れば選ばれると思う」と国内最高記録保持者のプライドをにじませた。

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