日本、9度目W杯で悲願初8強!“冬の時代”乗り越え…地元開催で実力示した

[ 2019年10月13日 22:19 ]

ラグビーW杯1リーグA組   日本28―21スコットランド ( 2019年10月13日    日産ス )

<日本・スコットランド>スコットランドを下し、初の8強進出を決めた日本(撮影・篠原岳夫)
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 日本代表が1次リーグ最終戦でスコットランドに28―21で勝利し、準々決勝進出の快挙を成し遂げた。1次リーグ4戦全勝で勝ち点を19に積み上げ、アイルランド、スコットランドを抑えて堂々の1位通過。1987年の第1回W杯から9大会連続の挑戦で、ついに世界の8強入りを果たした。

 前回2015年大会までの通算成績は4勝2分け22敗。日本にとってW杯は苦闘の連続だった。第1回大会では勝利が期待された米国との初戦に3点差で敗れると、イングランド、オーストラリアに完敗して3戦全敗。第2回の91年大会ではスコットランド、アイルランドに連敗を喫し、1次リーグ突破が消滅して迎えた最終戦で、ジンバブエを相手に9トライを奪って52―8でW杯初勝利を挙げた。

 しかし4年後の95年大会では、ウェールズ、アイルランドを相手にいずれも50失点以上で敗れて迎えた1次リーグ最終戦で、ニュージーランドに17―145の記録的大敗。既に突破を決めて控え選手主体だったオールブラックスに前半だけで12トライ、後半も9トライを奪われる屈辱を喫し、今も残るW杯史上最多失点記録をつくってしまった。

 99年、2003年大会も全敗に終わり、07年と11年はともに最終戦でカナダに引き分けたものの、5大会連続勝利なし。そんな“冬の時代”に終止符を打ったのが、12年に就任したエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)だった。15年大会では初戦で当時世界ランク3位、2度の優勝経験を持つ強豪・南アフリカを相手に、終了間際にWTBヘスケスが逆転トライを決めて“ブライトンの奇跡”と呼ばれる番狂わせを起こし、世界を驚かせた。第2戦ではスコットランドに10―45で敗れたものの、続くサモア、米国に連勝。それでも、3勝を挙げながらもボーナスポイントがなく勝ち点12にとどまったことで勝ち点差で敗退が決定。3勝しながら決勝トーナメントに進めない初のチームとなった。

 そして開催国として迎えた今大会。ジェイミー・ジョセフHC率いる日本は、圧倒的な声援の後押しを受けて開幕戦でロシアを破ると、第2戦では優勝候補の一角アイルランドに勝利。続くサモアには終了間際のWTB福岡、松島の連続トライでボーナスポイントも獲得すると、最終戦ではスコットランドに粘りの勝利で4年前の雪辱。もはや奇跡とは呼べない4連勝の快進撃で成長した姿を世界に示し、9度目の挑戦にして悲願の8強にたどり着いた。

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