日体大では垣添以来!明月院が初の学生横綱

[ 2010年11月6日 18:07 ]

 相撲の全国学生選手権第1日は6日、東京・両国国技館で個人戦を行い、9月の国体成年個人を制した明月院秀政(日体大4年)が決勝で佐久間貴之(日大4年)をはたき込んで初優勝した。日体大勢の学生横綱は、2000年の垣添徹(現在の大相撲十両の垣添)以来。国体優勝で既に大相撲の幕下15枚目格付け出し資格を得ている明月院は持ち味の突き、押しが威力を発揮。準々決勝で強豪の山口雅弘(日大3年)をはたき込み、準決勝では同じ日体大4年の田中達也を寄り倒した。

 初の学生横綱が懸かる決勝。明月院は武器である激しい当たりで佐久間を押し込み、タイミングのいいはたきで豪快に転がした。両手を突き上げて喜びを爆発させ「優勝できるとは思ってなかった。国体に続くビッグタイトルを取れた」と興奮冷めやらぬ表情だった。
 ヤマ場は準々決勝。元高校横綱で、今年も数々の大会を制している山口が相手だった。ここでも筋肉のかたまりのような180センチ、160キロの体で力強く突き起こしてはたき込みを決めた。「山口には今年初めて勝った」と、大舞台での勝負強さに胸を張った。
 東京都葛飾区出身で、小学6年で競技を始めた。都立高校に通うなど、エリートコースとは無縁だったが、大学入学後に才能が開花した。斎藤監督の進言により取り口を突き、押しに変え、生来の瞬発力が生きてきた。斎藤監督は「今プロに行っても、十両で10勝できると思う。日本人力士の救世主になるかもしれない」と期待を寄せる。
 プロ入りの意向を示している21歳の明月院。12月の全日本選手権で優勝すれば幕下10枚目格付け出し資格も手にする。「欲張って狙っていく。好きな力士は千代大海関(現佐ノ山親方)なので、ああいう相撲を取っていきたい」と、自信満々に言い切った。

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2010年11月6日のニュース