クルム伊達“キング超え”ツアー最年長V王手

[ 2010年10月17日 06:00 ]

シングルス準決勝でシャハー・ピアーを破ったクルム伊達

 偉業に王手だ!HPジャパン女子オープンテニス第6日は16日、大阪市靱テニスセンターで行われ、シングルス準決勝で世界ランク56位のクルム伊達公子(40=エステティックTBC)は、同13位のシャハー・ピアー(23=イスラエル)に3―6、7―6、7―5で逆転勝ち。右ひざに不安を抱えながらも、38歳11カ月で優勝した昨年9月の韓国オープン以来の決勝進出を果たした。17日に、女子ツアー史上最年長優勝を懸けて、タマリネ・タナスガーン(33=タイ)と対戦する。

 チャンスボールを打ち抜くと、誰もたどり着いたことのない頂がはっきり見えた。ピアーの甘いリターンをスマッシュして勝負を決めたクルム伊達は、観衆の拍手を浴びて高々と左手を掲げた。前日15日に世界8位のストーサーを退けたのに続き、同13位の格上も撃破。「本当にタフな試合だった。今の年齢とブランクを考えれば、最終日に残るのは奇跡と言っていい」。自身も驚くほどの粘りで2時間58分の激闘を制し、決勝に進んだ。
 回復力では若手に劣る40歳。前夜から右ひざに不安を抱えていた。就寝時から痛みがあり「どのポジションで寝てもひざが心地良くない。“ひざの寝違い版”みたいなものですかね」と明かした。第1セットを落とし、第2セットも1―2とリードされると、ドクターを呼んだ。大ピンチだったが、痛み止めの薬とアイシング、そしてアドレナリンが痛みを消した。タイブレークの末に第2セットを奪うと、第3セットは「勝ちたいとかプレッシャーとか、そういうものを超えて、自分の力を出し切ることしか考えていなかった」という集中モードで、23歳を振り切った。決勝に進出したことで世界ランク50位以内に入ることが確実となった。
 17日は33歳のタマリネと対戦する。2人合わせて73歳は、女子ツアーの決勝で史上最年長という“熟女対決”だ。「泣いても笑っても、あと1試合。体と気持ちが持ちこたえて動いてくれれば、と私自身も願っています」。先月28日に40歳になったクルム伊達が勝てば、ビリー・ジーン・キング(米国)が持つ39歳7カ月という史上最年長優勝記録を更新する。女子テニス界の歴史に、その名を刻む時が来た。

 <線審に怒りも伊達にエール>23歳が40歳に粘り負けだ。第1セットを先取した世界13位のピアーだったが、クルム伊達の執念に屈した。第3セットの第12ゲームでは微妙な判定もあり「審判が2つのミスをした」と怒りが収まらなかった。「チャンスはいっぱいあったけど、それを取れなかった。もっとアグレッシブに行けば良かった」と振り返ると「彼女(クルム伊達)には頑張ってほしい」とエールを送った。

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