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トルシエ氏 森保監督の英断称賛「なかなかできることではない」 未来の代表監督の理想像とは

[ 2022年11月24日 11:26 ]

フィリップ・トルシエ氏
Photo By スポニチ

 02年サッカーW杯日韓大会で日本代表監督を務めたフィリップ・トルシエ氏(67)が23日、ABEMA「Abema Prime(アベプラ)」にリモート出演。サッカーW杯カタール大会1次リーグE組の初戦で、日本代表がドイツを撃破したことについてコメントした。

 「緊急出演!日本VSドイツを忖度なし論評」と題した番組で、オープニングでは「よろしくお願いします」と日本語で挨拶。当時通訳を務めていたフローラン・ダバディ氏が、この日スタジオ出演して通訳した。

 日本の歴史的勝利を「素晴らしかった。感動で言葉が出ない」と称賛。過去に代表監督を務めた立場からメンバー選考なども含めた森保監督はどう見えていたかと聞かれ「森保監督はすごく自信があって、絶対やり方を曲げなかったことを評価したい」と述べた。

 「海外組、国内組のバランスもとれている。日本サッカー全体を統一させる努力も含めてリーダーシップもとっていた。オリンピックから4年間のプロジェクトを通してやるべきことをわかっていた。完璧な準備をしても本番で出せるかどうか。こんなに前半押されて不利になる中、思い切って作戦を180度変えるというのはなかなかできることではない」と、ドイツ戦の後半にシステムを変えたことは英断だったと分析。

 「リーダーシップも感じるし、その中で選手たちの意見を聞いて尊重している。海外組は経験があるから自由にやらせている感じがある。この4年間、日本協会は日本らしいサッカーをしたかったと思う。(ドイツ戦の)後半の攻撃性とかは彼がもたらしたこと。外国人の監督だともっと現実主義的だから、守備を重視する。彼が日本スタイルを生かしたと思う」と語った。

 日本サッカー界が掲げる2050年のW杯優勝について「日本がうまくなっているベクトルと世界がうまくなっていくベクトルは平行線。入る隙間がない。倍くらいの努力をして見えてくるのでは。ヨーロッパは強豪がなかなか減速しないと思う」とし、代表監督の理想像として「森保監督の4年間の仕事を高く評価している。日本人監督は、日本人の得意な才能を引き出すのは上手だとすれば、相手の不得意なサッカーをさせるとか自分が知らない世界があるということを考えた時に、向こう(海外)でのトップレベルの監督経験がないと厳しいのかなと思う」と私見を述べた。

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