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双子の弟・村山紘太 惨敗を糧に「経験を重ねて強くなりたい」

[ 2016年8月19日 05:30 ]

男子5000メートル予選1組、22着でゴールする村山

リオデジャネイロ五輪陸上男子500メートル予選

(8月17日)
 世界の壁に、はじき返された。陸上男子5000メートル予選1組の村山紘太(23=旭化成)は22着に終わった。序盤は先頭集団のトップに立ったが、2300メートル付近で一気に後退。ペース変化の激しい他国のライバルに歯が立たず、自己記録から1分以上も遅れる惨敗だった。「こういう経験を重ねて強くなりたい」と誓った。

 双子の兄・謙太の思いも背負ったが、悔しい結果に終わった。昔から兄に勝てず、駒大に進学した謙太とはあえて別の城西大に進学。4年で迎えた昨年1月の第91回箱根駅伝では、花の2区での「ツインズ対決」で勝ち、自信をつけた。昨年4月に兄弟そろって旭化成に入社。2人で同8月の世界選手権に出場すると、同11月には村山が1万メートルで27分29秒69の日本新記録を樹立した。切磋琢磨(せっさたくま)し合う謙太がいたからこそ、たどり着いた初の五輪だった。

 東京五輪は、その兄と一緒にマラソンを走る夢がある。「自分の納得のいく形で終われたと勝手に思っている」。村山が振り返ったリオ五輪の終わりは、4年後への号砲を意味する。村山ツインズの新たな挑戦が始まる。

 ◆村山 紘太(むらやま・こうた)1993年(平5)2月23日、仙台市生まれの23歳。中学1年から双子の兄・謙太と陸上を始める。明成高から城西大へと進学。第91回箱根駅伝は予選会で日本人歴代1位の20キロ58分26秒をマークし、本大会は2区2位。現在は兄弟で旭化成に所属。自己ベストは1500メートル3分39秒56、5000メートル13分19秒62。1万メートルの日本記録保持者。1メートル74、54キロ。

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2016年8月19日のニュース